ジュニア男子決勝は高校2年生でインターハイ2位の森薗政崇(青森山田高)と中学3年生で全中王者の三部航平(青森山田中)の同門対決となった。2人ともドイツ・ブンデスリーガでの武者修行を経て着実に実力をつけているだけに見応えのある試合が期待された。
序盤から声を出して気迫のこもったプレーを見せた森薗が、持ち前のフットワークと両ハンドドライブで三部を圧倒。エンドラインぎりぎりに決まる深いドライブでラリー志向の三部に試合をさせず、第1ゲームを11-5と立ち上がりから後輩を寄せ付けない。
第2ゲームも勢いに乗った森薗が攻守で冴えを見せてコースを突いたプレーで三部は守勢に。このゲームも森薗が11-7とし、一気に優勝に王手。
第3ゲームは三部が台との距離を詰めてラリーで先に攻めて森薗が押される展開。三部が11-7でこのゲームを取り返す。
第4ゲーム、森薗は落ち着いて攻める三部のボールをしっかり止めてから反撃に出る。再び台から離された三部はプレー内容でも気迫でも森薗に押されて、最後までボールに食らいついた森薗が11-7で初優勝を決めた。後輩に対してもガッツを前面に出したプレーを見せた森薗が全中優勝以来2年ぶりの全国タイトルを手にした。
森薗政崇(青森山田高) 11-5、11-7、7-11、11-7 三部航平(青森山田中)
優勝後の記者会見で森薗は次のように語った。「中学1年生から4年連続ベスト8で負けていて、初の表彰台が優勝ですごくうれしいです。今年はジュニアナショナルチームを外されてショックでした。両親にいろいろな面で負担をかけていたので、今回は結果を出して恩返しをしようという気持ちでした。だから、どうしても負けられないという気持ちがあったのでそれが大きな勝因になったと思います。ぼくは体格もよくなくセンスも大してなくて、元気と気迫だけで勝ち上がってきたような選手ですが、今回優勝できて自信もついたので、世界で勝てるようにがんばっていきたい」
今大会の詳しい情報・記録は日本卓球協会ホームページに掲載されています。
日本卓球協会:http:/www.jtta.or.jp
記録ページ:http://www.jtta.or.jp/AJ/result2012/
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