12月8~11日までワールドツアー・グランドファイナルがドーハ(カタール)で開催された。男子シングルス決勝は馬龍(中国)が樊振東(中国)との壮絶なラリー戦を制し、昨年に続く連覇を達成した。
<男子シングルス決勝>
馬龍(中国) 5,4,9,-7,-12,9 樊振東(中国)
両者は昨年のグランドファイナルの決勝でも対戦しており、そのときは馬龍がゲームオールの末に勝利を収めている。
今回の対戦でも激戦が予想されたが、予想に反して馬龍が3ゲームを連取するという形となった。馬龍は樊振東のチキータレシーブからの展開に対してバックハンドで左右に揺さぶる。また、樊振東が返球するコースが少しでも甘くなれば回り込みフォアハンドドライブでバックストレートをぶち抜くなど、樊振東に的を絞らせないプレーで試合を優位に進めた。
このまま終わるわけにはいかない樊振東は第4ゲームを奪うと、第5ゲームは7-10とマッチポイントを握られたところから逆転。馬龍のフォアサイドをノータッチで抜き去るなど、苦しい局面でも厳しいプレーを見せて第6ゲームへと持ち込んだ。
2ゲームを取り返された馬龍は、第6ゲームも中盤までリードを許す展開が続いたが、樊振東のバック側深くへのツッツキや厳しいストップでミスを誘うなど、台上技術で上回り、逆転。心・技・体・智、全てが世界最高峰の戦いを制して昨年に続くグランドファイナルの栄冠を手にした。
馬龍は今大会の最初に行われた組み合わせ抽選に出席した際、「腰を痛めている」という発言をしていたが、決勝のプレーはそのことをまったく感じさせないハイレベルなものだった。オリンピックでの金メダル獲得という称号を手にしてさらに自信を手にしたチャンピオンが、グランドファイナルの舞台でも輝きを放ち、1年を締めくくった。
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今大会の模様は卓球レポート2月号に掲載します。