張本智和を支える1本を形にするのが、バタフライの研究開発チームだ。張本のリクエストに応じるだけでなく、これまでのラケット開発で蓄積されたノウハウを駆使し、新たな素材や合板の組み合わせ、グリップやブレードの形状・サイズも提案する。



このプロジェクトで約3年にわたって試打されたラケットは、ゆうに30種類を超える。それでも、試打を繰り返して導き出した彼の答えは、これまで使ってきた仕様をベースにし、打球感の追求のための調整を加えるというものだった。



いくつもの仕様を試した上での選択。それは、張本の現在の用具に対しての確固たる信頼にほかならない。ラケット開発の根幹であるブレード仕様決定により、プロジェクトは大きな前進をみせる。