来年春に開催される世界卓球2015蘇州(個人戦)の男子日本代表選考会が、12月19日から21日まで湖西市アメニティプラザ(静岡)で行われ、吉田雅己(愛知工業大学)が優勝し、世界卓球2015の男子日本代表に内定した。
この大会は日本卓球協会が定めた選考会出場資格をクリアした選手20名によって世界卓球2015の男子代表選手が争われた。選考会には、規定を満たしてすでに日本代表が内定している水谷(beacon.LAB)と丹羽(明治大)を除く日本トップの選手の多くが出場。1リーグ10名による総当たり戦を行い、上位2人(2リーグあるため合計4人)が決勝トーナメント準決勝に進む方式で進められた。
Aグループは、8勝1敗の岸川(ファースト)が危なく1位で通過。2位は7勝2敗で大島(早稲田大)と森薗(明治大)の2人が並んだが、直接対決で勝っている大島が準決勝に上がった。
森薗との直接対決で勝利していた大島が準決勝に
Bリーグは混戦になり、8勝1敗で吉田と松平健太(JTB)が並んだが直接対決で勝っている吉田が1位になった。2位争いは、最終試合の結果までわからない状況になり、松平健太、吉村真晴(愛知工業大)の2人にチャンスがあったが、松平が吉村との直接対決で、ゲームカウント1対3の5ゲーム目の2対9から逆転勝ちし、2位を守った。このゲームを吉村が取って勝利していれば、2位になるという状況だっただけに、吉村にとっては悔やみきれない結果になった。
ドイツで力をつけた吉田が大会を制した
決勝トーナメント準決勝は、岸川対松平、吉田対大島のカードになったが、松平が好調の岸川に勝ち、吉田が大島とのダイナミックなラリー戦を制して決勝に進んだ。
決勝は、フットワークを生かした吉田が、松平のブロックを動き切ってフォアドライブの連打で得点を重ねて3対0とゲームをリードすると、4ゲーム目はジュースで落としたが、5ゲーム目の競り合いを制して、優勝を飾った。これにより吉田は、世界卓球2015の男子シングルス日本代表に内定した。 「自分には推薦枠での代表は無理だとわかっていたの、この選考会にかけて練習してきました。対戦相手を想定した練習など、誰よりもこの試合にかけていたことが優勝という結果につながったと思っています」と優勝後に吉田は話したが、単身ドイツでプレーし、そこで力をつけたことも大きな勝因だと言えるだろう。
残る男子シングルス代表の枠は2つ。全日本チャンピオンと強化本部推薦によって選ばれる。
選考会の試合結果は以下のホームページに掲載されています。
日本卓球協会:www.jtta.or.jp/