先日、世界卓球2018ハルムスタッドのエントリーが発表され、チャンピオンシップディビジョンのエントリーを紹介したが、ディビジョン2にも特筆すべきエントリーがあった。
■男子デンマーク代表(4月19日現在。アルファベット順)
グロート/ハインダーソン/リンド/メイス/ラスムッセン
36歳のメイスが、正式にデンマーク代表に復帰したのだ。
メイスは繊細なボールタッチと独創的なプレーで2004年アテネオリンピック男子ダブルス銅メダル、2005年世界選手権上海大会男子シングルス銅メダルなど活躍したが、故障に悩まされ、2016年3月に引退を表明。2017年はT2アジア太平洋リーグで「チーム・メイス」の監督をする一方、昨秋に開幕したヨーロッパ・チャンピオンズリーグ2017-18シーズンにロスキレ(デンマーク)のメンバーとして出場した。そのヨーロッパ・チャンピオンズリーグではボル(ドイツ)らトップ選手とも互角に渡り合い、TBE(タマス・バタフライ・ヨーロッパ)社長の今村大成によると、世界ランキング20~30位程度の力はあるそうだ。
メイスは2月20日に代表としての現役復帰を宣言していたが、こうして世界卓球2018ハルムスタッドのデンマーク代表に選ばれ、いよいよ正式に代表復帰となった。これを受け、メイスにコメントをもらったので、以下に紹介しよう。
Q.
久しぶりの世界卓球ですが、どのような気持ちですか?
A.
2012年のロンドン五輪を最後にしばらくビッグトーナメントから離れていたので、今回の世界卓球をとても楽しみにしていた。デンマークはディビジョン2での出場で、自分が出場可能な試合は2~3試合になると思うが、身体と相談しながら良い試合ができるようにしたい。
Q.
現在のコンディションはどうですか?
A.
手術後は、身体と相談をしながらかなり練習量を調整した。チャンピオンズリーグなどでも試合はこなしてきているが、トップのレベルに戻るためには、まだまだ多くの試合数をこなしていかなければいけない。そのために体力もつけなければいけない。
練習量は徐々に増やすことができていて、身体のコンディションもよくなってきている。今では毎日練習できていて、卓球をすることがとても楽しく、充実している。
これからも身体の状態に気を使いながらやることには変わりないが、以前に比べて、ずっとコンディションがよく、世界選手権大会に向けてモチベーションも十分にある。
Q.
ファンに向けてのメッセージをお願いします。
A.
何年も大きな大会に出ていなかったのに、たくさんのファンのみんなが待ってくれていることを、本当にうれしく思っている。久々の大会でまた皆の前で卓球ができるのがうれしいし、みんなも楽しみにしていてほしい。今後もぜひ応援してほしい。
文=川合綾子
インタビュー=木村寛
写真提供=マイケル・メイス