11月6日、バタフライ(株式会社タマス)は第1回となるアドバイザリースタッフミーティングをバタフライ卓球道場(東京都杉並区)にて開催。8人のアドバイザリースタッフが集い、用具についての意見交換、試打会などを行った。
イベントに参加したバタフライ・アドバイザリースタッフは吉田信一(情報通信研究機構卓球部/ディスタンス)、加藤美優(日本ペイントマレッツ)、浜本由惟(木下グループ)、上田仁(T.T彩たま)、吉村真晴(愛知ダイハツ)、吉田雅己(木下グループ)、町飛鳥(ファースト)、及川瑞基(木下グループ)の8人。これほどのバタフライファミリーが卓球道場で一堂に会する機会はめったにない。
会の前半は株式会社タマス代表取締役社長の大澤卓子による開会のあいさつ、全日本社会人卓球選手権大会で見事4度目の優勝を果たした上田選手への花束贈呈と上田選手のあいさつ、株式会社タマス研究開発部による用具の製造工程などに関する詳しい説明や、用具に関する質疑応答が行われた。普段慣れ親しんでいる用具だが、選手たちからは「これほどまで手間をかけて作られているものだとは思わなかった」「今まで以上に大切に使おうと思った」という声が上がった。
イベントの後半は、選手による試打が行われ、おのおのがトップレベルの技術を披露し、思い思いの試打の感想をタマス研究開発部のスタッフに伝えた。試打とはいえ、目の前で披露された磨き抜かれた技術に、多くのバタフライのスタッフは感嘆の表情を隠せない様子だった。
終始、選手たちのリラックスした表情であふれたアドバイザリースタッフミーティングは、上田選手の「選手とバタフライの双方にとって意味のあるイベントとなったと思う」というあいさつで幕を閉じた。
●吉田信一選手のコメント
まずは、日頃のサポートにお礼を申し上げます。アドバイザリースタッフとはいえ、自分に何ができているのかと思っている部分もありましたが、こういった機会をいただいて、日頃からラバーを研究している方たちと触れ合ったり、話を聞くことができて、初めて知ることや「ああ、なるほど」と感心するような話があって非常に勉強になりました。
また、いろいろな観点から用具が作られていることが分かったのは、選手としてもすごくプラスになりましたし、世界一シェア率の高いバタフライの用具を使ってプレーをすることの自信がさらに増しました。あとは、自分が結果を出すだけという決意も新たにできました。加えて、他のアドバイザリースタッフの方と交流できたこともすごくよかったですね。
私はパラ卓球の視点からしか話はできませんが、用具開発には今まで通り期待していますし、今後ももっとこのような会を行っていただけたら、選手も今までとは違った視点も得られると思います。お声がけいただけたら、是非ともまた参加したいですね。
●吉村真晴選手のコメント
とても楽しいイベントでした。日頃サポートしてくださっているスタッフの方に、用具やアパレルについて、自分たちの考えていることを直接伝えることができましたし、ラバーの作り方など、そんな細かいことまで気にして作っているんだと、大変さもあらためて感じることができました。
今後、ディグニクスを超えるようなラバーがきっと出てくると思いますが、その一部に自分たちが携われていることもうれしいです。すごくワクワクした会だったので、今後も選手としてよりよい用具やアパレルの開発に役立っていけたらと思います。
●上田仁選手のコメント
今までもある程度は知っていると思っていましたが、初めて研究開発部の方に、どのようにラバーが作られているのかという話を詳しく聞くことができて、ラバーができるまで、そして、私たちの手元に届くまで、これだけ多くの人が携わっていることに、あらためて自分たちはとても恵まれていると感じました。
意見交換をしていく中で、自分たちが普段持っている疑問について裏付けのある情報を仕入れることができたことは、非常にためになりましたし、今後試合に向かうときの意識も変わりそうです。
単純にスポンサーしていただいているというだけではなく、こうして実際に顔を合わせて、お礼の気持ちを伝えたり、意見交換ができたり、選手とバタフライ双方にとってとても意味のある会だったと思います。
バタフライの用具の信頼度がとても高いことは、世界的なシェア率を見ても分かりますが、自分たちが結果を残すことでその信頼度をより高めていくのが私たちアドバイザリースタッフの仕事だと思いました。
●加藤美優選手のコメント
ラバーの製造過程はほとんど機械作業だと思っていましたが、手作業の工程がたくさんあることに驚きました。ラバー1枚作ることの大変さがよく分かりました。
試打では、自分が普段使わないようなタイプのラバーもあったので、いいレビューができたかどうか分かりませんが、もし完成したら、また試してみたいですね。
(取材=卓球レポート)