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第12回全中国運動会最終日② ~男子単、馬龍が初制覇~

9月1日~10日まで、鞍山市奥体中心体育館(鞍山)にて第12回全中国運動会が開催されている。大会最終日は男女シングルスの順位決定戦と決勝が行われた。男子シングルス決勝は馬龍が成長著しい若手の樊振東を破り、念願の初優勝を飾った。

 

馬龍が2度目の決勝で初のタイトルをつかんだ

最後は経験の差を見せて樊振東の勢いを食い止めた
 
馬龍はフォアハンドドライブで攻めた
 
樊振東は群を抜いた威力のバックハンド強打を見せた


■男子シングルス決勝
馬龍(北京) 7,-9,7,-9,-7,9,6 樊振東(解放軍)

4年前の全中国運動会でも決勝に残った馬龍は宿敵王皓に敗れて優勝を逃した。今大会ではその王皓を準決勝で破り、再び決勝に進出。かたや弱冠16歳の樊振東は初出場で張継科、許昕を破り初の決勝進出の快挙。
第1ゲームは固さの見られる樊振東がいきなりサービスミス。樊振東の強烈なバックハンドのストレートを警戒した馬龍がうまくミドルを攻めて6−0と引き離し、そのまま先行。
第2ゲームからは樊振東も固さが取れて、パンチの効いた両ハンドの樊振東と、フォアで攻めたい馬龍ががっぷりよつの展開に。9-9から樊振東回り込みバックストレートを決めると、続いて、馬龍のフォアミドルを攻めて1ゲームを返した。
第3ゲームは馬龍がフォアドライブ連打。樊振東はバック側を攻められ、よく対応したものの、守勢に回り、0-4と離された。樊振東がすさまじいフォアカウンターを見せるが、やはり先にフォアを打つと馬龍が優勢。樊振東はバック強打にミスが出て馬龍が8−4とリード。8-6と迫られたところで馬龍がタイムアウトを取ると、これが効いて馬龍が2点連取。2対1とリード。
第4ゲームは逆に樊振東がバックハンドで先手。ロングサービスから回り込んで3球目攻撃を決めるなど思い切った攻撃を見せて9-4とリード。今度は馬龍が守勢に。樊振東のミスが続いて10-9まで詰められたところで樊振東がタイムアウト。最後は馬龍の得意なフォアドライブの引き合いで樊振東が打ち勝って2対2に。
第5ゲーム、樊振東はチキータからのダブルカウンター、台上バックハンドから両ハンドの強打で樊振東が圧倒。馬龍はバックハンドサービスからの展開で流れを変えるが、樊振東がラリーでバックハンドを強打せずにつないだボールを馬龍が空振りして樊振東が3対2で王手。
第6ゲーム、後がない馬龍は序盤から声を出してプレー。バックハンドサービスからフォア前。フォア前からクロスにチキータを決めて樊振東がリード。馬龍はロングサービスをうまく使って、ショートサービス待ちの樊振東を崩す。樊振東は勝ちを意識したのか、力んでミスが出て、9−8から逆転負けを喫した。
一進一退の攻防はついに第7ゲームにまでもつれ込んだ。樊振東はチャンスボールをミスするなど、勝ちかけていた第6ゲームを落としたことを引きずっている様子。ストップ対ストップの短い展開では、先に台上バックハンドを決めていた樊振東が、ストップを浮かせて馬龍に先手を取られる。馬龍は守備でも粘りを見せて8−3と大きくリード。最後は経験豊富な馬龍が弱気になった樊振東を攻めきって初優勝を決めた。
大きな国際大会ではなかなかタイトルに恵まれない馬龍だが、宿敵王皓、そして勢いのある若手を倒して国内最大のタイトルを手に入れた。敗れた樊振東はまだ荒さが見られるものの、それはまだ成長の余地がある証拠でもある。アジアジュニア、世界ジュニアとジュニアタイトルを獲得してからわずか1年でシニアのトップクラスにまで上り詰めた成長には目を見張るものがある。さらなる成長も期待できるだけに恐ろしい存在となるだろう。


卓レポ.comでは連日の熱戦の様子を最終日の9月10日までお届けします!

今大会の詳細な情報は下記サイトをご覧ください。
中華人民共和国第12届運動会(記録ページ):http://results.liaoning2013.com.cn/Info2013/html/zh-cn/pages/CRS/DisciplineResult.htm?DisciplineCode=TT&DisciplineID=31

今大会の模様は卓球レポート11月号(10/20発売)に掲載。

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