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世界卓球2014東京大会最終日② 【男子団体】中国がドイツを破り7連覇

JA全農世界卓球東京2014東京大会(4月28日~5月5日)最終日の5月5日は男女団体の決勝戦2試合が行われる。最初に行われたのは男子決勝の中国対ドイツ。3大会連続、決勝で頂点を争った中国とドイツだが、またしても中国の優勝という形で幕を閉じた。
 
中国男子が7連覇を達成
 
馬龍はトップでボルを撃破

ボルは今大会初の黒星
 
オフチャロフが張継科を破る金星

張継科は調子を取り戻せず

許昕はフランチスカを一蹴

劉国梁は監督として6度目の団体優勝

<男子団体決勝>
 中国 3−1 ドイツ

○馬龍 6,9,9 ボル
 張継科 -11,-8,-6 オフチャロフ○
○許昕 5,2,8 フランチスカ
○馬龍 10,5,2 オフチャロフ
 張継科 - ボル

今大会では、女子決勝に先立って行われた男子決勝は馬龍対ボルという2010年のモスクワ大会と同じ対戦カードとなった。このときは馬龍が2対0から逆転負けを喫している。2人とも今大会では決勝まで負けはない。動きのいいボルは序盤で6-4とリードするがここから馬龍に7点連取を許し第1ゲームを落とす。台上からのループドライブで先手を取れればボル有利だが、大きいラリーになると馬龍の豪打を浴びてしまうため、早く決めたいボルにミスが出た。
第2ゲームも序盤でボルが5-1と大きくリードするが、馬龍のチャンスを逃さず強打を決めるプレーに6-6と追いつかれ、次の1本をミスしたところでボルが自らタイムアウト。次の1本でループドライブにカウンターを決めてボルが追いつくが、ボルがサービスで2本落として9-7と馬龍がリード。ここで馬龍がストップをミスすると、このゲームを落としたくない中国ベンチがタイムアウト。10-9まで迫ったボルだが、最後は馬龍のボールがネットインで11-9と馬龍が連取。
後がないボルが、またしても序盤リードで進め、追う馬龍を回転量の多いループドライブ、フォアストレートへのカウンターなどで8-6とリードをキープするが、馬龍がフォアハンドドライブで得点を重ね11-9とこのゲームも逆転でゲームをものにした。勝負どころで決定力のあるフォアハンドドライブを放つ馬龍に対して、ボルは決定力という点で若干の引けを取ってしまった。

準決勝で水谷との死闘に敗れたオフチャロフは2番で世界チャンピオンの張継科と対戦。張継科はここまで5戦全勝だが、オーストリアのR.ガルドシュにはマッチポイントを奪われるなど好調とは言いがたい仕上がりだ。水谷との死闘を演じたオフチャロフは敗れはしたもののプレーの内容は非常にレベルの高いものだった。そのオフチャロフが出だしから世界チャンピオンを圧倒するようなプレーを連発し6-0とリード。しかし、精彩は欠くものの堅実な我慢のプレーで張継科が追いつくも、最後は回り込み3球目フォアハンドドライブを決めたオフチャロフが第1ゲームを先制した。バックハンドサービスからの展開や、チキータレシーブからの展開で優位に立ったオフチャロフは第1ゲームを先行。
得意のバックハンドからの展開でも得点できずに、フォアクロスの打ち合いになってもオフチャロフの優勢で、11-8。第3ゲームもオフチャロフが張継科のチキータにカウンターを決めるなど波に乗ったオフチャロフが打てば入る状態で張継科を圧倒。名実ともにドイツのエースの座に着いたオフチャロフがまさかのストレート勝ちでドイツが1点を返した。

3番は許昕対フランチスカ。準決勝の日本戦では松平を破ったフランチスカだが、先輩2人に比べてミスも多く、台上に弱いという大きな欠点もある。そこを突かれて許昕には格の違いを見せつけられて、勝機を見いだせないままにストレート負けを喫した。許昕は今大会最も素晴らしいパフォーマンスを発揮した選手の1人だろう。

4番は馬龍対オフチャロフ。前半で張継科をストレートで下したオフチャロフだが、馬龍のボールには合わせることができずにゲームの主導権を握ることができない。大きなラリーでは互角の強さを見せるも、カウンターにもミスが出て、12-10で馬龍。
第2ゲームはチキータからチャンスをつくりたいオフチャロフだが、馬龍はバック側へのチキータを狙って、大きく回り込んでカウンターを決めるなど、すきがない。このゲームも打開策を見いだせないまま11-5で馬龍。
第3ゲーム、0-2と離されたところでドイツがタイムアウト。しかし、動きの良くなってきた馬龍がフルスイングのフォアハンドを連発。さすがのオフチャロフも圧倒され、打つ手がない。フォア側に大きく振られたボールに対しても飛びつきドライブとは思えないほどの威力のボールで得点。馬龍が11-2で、張継科を破った好調のオフチャロフを沈めた。
これで中国は2001年の大阪大会以来、団体戦7連覇を達成。今大会は決勝で1点を落としたのみ、控えには次世代のエース樊振東とベテラン王皓がいる。余力を残しての優勝と言えるだろう。日本が挑んでいたらどうなっていたか、と誰もが想像するだろうが、現時点では勝利を予想することはまだ難しそうだ。
 

今大会の模様は卓球レポート6月号(5月20日発売)・7月号(6月20日)に掲載

公益財団法人日本卓球協会:http://www.jtta.or.jp
JA全農2014年世界卓球団体選手権東京大会/公式サイト:http://www.2014wtttc.com
国際卓球連盟(ITTF)世界卓球2014東京:
http://www.ittf.com/competitions/competitions2.asp?Competition_ID=2278&category=WTTC

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