大会3日目は男女団体の決勝が行われる。女子団体は6大会連続となった中国対日本の対戦。2010年ブラチスラバ大会では日本が優勝したが、それ以降は再び中国が守り続けてきた王座を今大会でも手放すことはなかった。
トップで劉高陽が先制点
2番陳幸同はパワフルなカット打ち
<女子団体決勝トーナメント決勝>
中国 3−0 日本
○劉高陽 7,9,6 伊藤
○陳幸同 9,5,5 佐藤
○王曼昱 11,-10,9,4 平野
日本は平野を3番に下げて、確実に1点を取り、伊藤と佐藤を2点起用というオーダーで中国戦のオーダーに臨んだ。
トップの伊藤は第1ゲームを失う物の、第2ゲームは2-6と離されたところから8-7と逆転するが、中国がここでタイムアウト。劉高陽が2点連取したところで今度は日本がタイムアウトを取るが、惜しくもこのゲームを落とすと、第3ゲームもリードを許したまま、伊藤はストレート負けを喫した。本来伊藤の武器であるバックハンドのボールを狙い打たれるなど、十分に対策をされていたようだ。
2番はアジアジュニア選手権大会では善戦した佐藤だったが、陳幸同の強力なフォアハンドのカット打ちに苦しまされ、粘り強くプレーするも、パワーの差を感じさせられる内容でストレート負け。
3番、平野は1点を計算されていただけに、ラリーは互角かそれ以上の内容でジュースを取り合う展開で進むが、第3ゲームの競り合いを落とすと第4ゲームはミスが出て引き離され、そのまま王曼昱が押し切る形で中国が4連覇を決めた。平野はフォアクロスのラリーでは非常に早い打球点のカウンターを決めるなど、エースボールを見せたが、総合力では王曼昱に軍配が挙がった。
今大会も、日本は決勝までは危なげなく進んだが、中国を脅かすには到らなかった。
■呉光憲監督のコメント
「2位という目標は達成しましたが、残念だなという気持ちもあります。3対0で負けたので、アジアジュニア選手権のときには3対1で、内容も良かったので今回はいけるんじゃないかという思いがありましたが、中国は強いということを改めて経験しました。
日本選手がネットプレーやレシーブが去年より良くなったことは確実に感じました。しかし、中国選手のフットワーク、幅の大きな動きやパワーでは、日本選手はまだまだ及ばないと思っています。それも選手に話をしながら合宿などしていますが、ちょっと時間がかかると思っています。パワーとスピードとフットワーク、それから攻める卓球をこれから続けてしっかりやりたいと思っております。
オーダーは、去年の決勝でも伊藤美誠が1番で出て、ナックルボールを使ってチャンスがありましたが、ちょっと凡ミスが多かった。佐藤瞳はアジアジュニアでも陳幸同と当たって、そのときは内容もよかったし今回も勝つ可能性はあると思っていましたが、相手が佐藤の作戦をよく読んで研究した結果だと思います。平野美宇は3番でしっかり勝ってもらって、4番で佐藤がいい勝負ができるかなと思っていました。今日は伊藤がもっと元気よく頑張ってくれれば良かったんですが、ちょっと元気がなくて残念でした。前田美優もアジアジュニアでは良かったんですが、世界ジュニアでは若い選手を起用して経験を積んでもらって、あと4回は機会があると思うので、その4回の間に優勝してもらいたいと思って起用しました。
個人戦は中国選手が6人出ているので、メダルを獲れるように、準々決勝、ベスト8決定で当たっても悔いが残らないようにしっかり頑張ります」
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今大会の模様は卓球レポート2月号に掲載します。