世界卓球2015蘇州、6日目。女子シングルス4回戦で、日本勢としてただ1人勝ち残っている伊藤美誠が、福原を破ったビレンコのカットを打ち抜き、ベスト8入りを決めた。
<女子シングルス4回戦>
丁寧(中国) 4,7,9,8 イバンカン(ドイツ)
武楊(中国) 9,-9,4,3,1 鄭怡静(中華台北)
伊藤美誠(日本) 5,8,-10,9,10 ビレンコ(ウクライナ)
李暁霞(中国) 6,3,6,10 姜華珺(香港)
丁寧のミスの少ないカット打ちに対して、イバンカンはカットに中陣からの攻撃も交えるが、パワーで大きな差のある丁寧にはなかなか通用しない。イバンカンは打開策を見いだせないままストレート負け。丁寧が2度目の優勝にまたひとつ近づいた。
カットの武楊は、サマラを破って16強入りした鄭怡静と対戦。武楊な長い手足で広い守備範囲のカットで鄭怡静のミスを誘い優勢に。鄭怡静も粘り強いカット打ちからの攻撃で1ゲームを返すが、武楊の安定感のある切れたカットを崩せず武楊が準々決勝進出を決めた。
伊藤は3月に行われたスペインオープンで4対2で勝っているカット主戦型のビレンコと対戦。第1、第2ゲームはビレンコの浮いたカットに対して伊藤のフォアハンドスマッシュがおもしろいように決まり、ノータッチエースの山を築く。第3ゲームはリードを奪われ、先にマッチポイントを握られると、ジュースに追いつくが、伊藤のフォアハンドスマッシュがオーバーして2対1。
第4ゲーム、7-4から伊藤の凡ミスで7-6と迫られたところでタイムアウト。攻撃に迷いが生じたか、スイングの鋭さが鈍り7-7に。しかし、落ち着いて無理せず攻めた伊藤がビレンコのカットを打ち抜いて11-9と王手。第5ゲームは勝ちを意識したか伊藤にミスがでて競り合いとなるが、最後はフォアハンドスマッシュを振り抜いてジュースを制した福原に並ぶ14歳でのベスト8入りの快挙を達成した。準々決勝でメダルをかけて李暁霞と戦う。
李暁霞は香港のベテラン姜華珺と対戦。李暁霞は威力のある両ハンドドライブで姜華珺にチャンスを与えず、一方的な展開に。表ソフトラバーのバックハンドで攻めたい姜華珺だが、勝機を見いだせないままストレート負けを喫した。李暁霞は2連覇の可能性も十分にあるだろう。
女子はベスト8が出そろったが、そのうち6名が中国選手。残りの2枠に入ったのは4大会連続ベスト8の馮天薇と初出場の伊藤だ。馮天薇は木子と、伊藤は李暁霞と対戦する。果たして中国の表彰台独占を阻止することはできるのか。
今大会の模様は卓球レポート6月号(5月20日発売)に掲載
公益財団法人日本卓球協会:http://www.jtta.or.jp
世界卓球2015蘇州/公式サイト(中国語/英語):http://www.suzhou2015.org/
国際卓球連盟(ITTF)世界卓球2015蘇州(英語):
http://www.ittf.com/competitions/competitions2.asp?Competition_ID=2503&category=WTTC