1月16~22日まで平成28年度全日本選手権大会が開催されている。男子シングルス準々決勝第1試合では、歴代最多9度目の優勝を狙う水谷(beacon.LAB)と平野(協和発酵キリン)が4強進出を果たした。
水谷(beacon.LAB) 11-8,10-12,11-7,11-5,11-4 木造(愛工大名電高)
水谷はジュニア王者の木造と対戦。水谷は第1ゲームを奪ったものの、序盤から積極的なレシーブでラリーの主導権を握ろうとする木造のプレーに苦しむ場面がみられた。第2ゲームは木造のリスクを恐れない前陣での速攻に守勢に回る展開が多くなった。アンラッキーな失点も絡み、このゲームを10-12で落とす。しかし、第3ゲームからは好ラリーで得点するなど、徐々に試合の流れをつかんだ水谷。厳しいサービス・レシーブから木造の攻撃をうまく防いで4対1で勝利を収めた。
■木造勇人のコメント
「自分の中ではもっとできたんじゃないかなっていう試合でした。1度対戦したことがあって2対4で負けていましたが、イメージはできていました。それが思ったとおりにいかなくて納得のいかないプレーばかりでした。ラリーになるのは分かっていたのですが、焦って打ち急いでしまいました。水谷さんは最後まで冷静でした」
平野(協和発酵キリン) 10-12,6-11,11-3,11-9,3-11,11-5,11-4 神(シチズン)
平野は同級生の神と対戦。明治大時代からダブルスでペアを組むなど、互いに手の内を知る2人による対戦は、最終ゲームまでもつれる大接戦となった。序盤、平野はサービス・レシーブで神に先手を取られ、ラリーで後手に回る場面が多く、見られたが第3ゲームから反撃。神が得意とするフォアハンドドライブの展開に持ち込ませない両ハンドでのコースを突いたプレーが光った。最終ゲームは後陣から神の強打をしのぐなど、激しい攻防を制して見事、初の準決勝進出を果たした。
■神巧也のコメント
「3ゲーム目以降、相手の戦術転換に対応できなかったのが大きな敗因です。2対0とリードしていたので、勢いに乗ってもっとリスクを負って攻めていけたら良かったと思います。同級生でお互いに手の内は知り尽くしているんですが、今回はいつもみたいにラリー戦にならなくて、お互いにサービス・レシーブでかわしてめまぐるしく戦術が変わりました。最後は相手の技の引き出しと戦術が上回っていたのかなと思います」
詳しい情報は日本卓球協会ホームページに掲載されています。
日本卓球協会:http:/www.jtta.or.jp
全日本卓球(特設サイト):http://japantabletennis.com/zennihon2017
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