世界卓球2017デュッセルドルフでは、全日本チャンピオンの座に2度輝き、日本代表としても活躍した梅村礼がその鋭い目で見た世界卓球を語る。ここでは、混合ダブルス1回戦、女子ダブルス1回戦、男子ダブルス1回戦の話を聞いた。
<混合ダブルス1回戦>
吉村/石川 8,4,5,1 カーニン/トリゴロス(ベラルーシ)
吉村/石川ペアは、卓球台の感覚を確かめたりといった部分でミスが見られましたが、3ゲーム目以降はしっかりとラケットを振れていて、徐々に調子が上がっていきました。トータルで言えば60~70点くらいの出来だったと思います。ラウンドが進むにつれて、よりプレーの高い精度を求められるところもあると思うので、そのあたりも調整して、調子を上げていってもらえれば(上位進出も)期待できますね。
吉村選手、石川選手に限らず、序盤は会場や台の感覚をつかみながらプレーしている選手が多く見受けられました。会場に慣れて自分たちのプレーができるように試合の中で調整していくことも世界卓球の舞台で勝ち上がるためには必要です。
<女子ダブルス1回戦>
平野/石川 -9,7,8,-3,8.6 パラナン/サウェッタブート(タイ)
平野選手が今大会の初戦ということもあり、固さが見られましたが、石川選手がうまくフォローするなど、終盤はペースを握ることができました。取られたゲームは平野選手も石川選手も相手のクロスに打つケースが目立ち、相手の待っているところに打ってカウンターされるというパターンが多かったように見えました。また、サービス・レシーブが甘くなって強打されるケースもあり、そのあたりは今後修正していく必要があります。平野選手は全日本チャンピオンとはいえ、まだ17歳です。日本の王者として世界卓球に臨むということで背負うものもあると思うのでプレッシャーもあるでしょう。2試合、3試合と試合を重ねて行く中で自分のプレーができるようしてほしいですね。
<男子ダブルス1回戦>
森薗/大島 7,5,8,11 フレイタス/ガシナ(ポルトガル/クロアチア)
森薗/大島ペアは、出足から気合い十分と行った感じでした。相手がフレイタス/ガシナということで、1回戦で当たるにはもったいないくらいのカードでした。日本ペアはこれから先のことを考えると、良いスタートが切れたと思います。大きいラリーになる場面や、コースを突いても後ろから巻き返されたりしましたが、細かな台上技術や動きの良さで日本ペアが試合を優位に進めました。サービス・レシーブ、3球目、4球目で先手を取れていたのでアドバンテージがとれたことが勝因です。台上プレーの正確さが勝敗の分かれ目だったといえるでしょう。ドライブの引き合いだけだと相手ペアに分があるかもしれませんが、細かい技術やコース取りで日本ペアが上回っていました。
<男子ダブルス1回戦>
丹羽/吉村 4,4,8,6 ゴメス/ラマドリッド(チリ)
丹羽/吉村は対戦相手が格下ということもあって、リラックスして自分たちの展開でプレーができていたと思います。この試合に関しては実力差があったかなという感じでした。丹羽選手は初戦でしたが、丹羽選手の特長であるトリッキーなプレーも見られたので、今後の試合でも期待したいです。
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今大会の模様は卓球レポート7月号(6月20日発売)に掲載
公益財団法人日本卓球協会:http://www.jtta.or.jp
世界卓球2017デュッセルドルフ/公式サイト(英語):http://www.wttc2017.com/en.html
国際卓球連盟(ITTF)世界卓球2017デュッセルドルフ(英語):
http://www.ittf.com/tournament/2705/world-table-tennis-championships/