史上最年少で男子シングルスを制した張本智和(JOCエリートアカデミー)。水谷(木下グループ)との決勝戦から、張本のフォアハンドドライブの連続写真を紹介する。
ひじを前に押し出すようにスイングして、よりパワーを加える
ファミリーカーの中に1台だけスポーツカーが混じってレースをしている。今回の全日本における張本の速くて力強いプレーからは、そんな例えが浮かんでしまうほど規格外の印象を受けた。
もともとバックハンドが抜群にうまい張本だが、今大会はフォアハンドもバックハンドに匹敵する威力があり、男子シングルス決勝ではラリーに無類の強さを誇るあの水谷をフォアハンドで打ち負かすシーンがたびたび見られた。
連続写真1~6は、張本がバック側に来たボールに対してフォアハンドドライブしたラリーだ。腰を十分にひねった小さめのバックスイングから(写真3)、腰を回転させる勢いでラケットをしっかり振り抜いている(写真4~6)。
バックスイングがそれほど大きくないのにも関わらず、張本がフォアハンドドライブに威力を出せるのは、「ひじの押し」が理由の一つだ。写真5を見ると、張本はひじを前に押し出すようにスイングしているが、こうすると、ボールにより強い力を加えることができるので打球に威力を出しやすい。
コンパクトな準備で打球点の早さを確保しつつ、ひじの押しで威力を出す。このスイングメカニズムで、速いラリーでも威力のあるフォアハンドドライブを連発できたことが、今大会の張本の勝因の一つだろう。
詳しい情報は日本卓球協会ホームページに掲載されています。
日本卓球協会:http:/www.jtta.or.jp
全日本卓球(特設サイト):http://www.japantabletennis.com/zennihon2018
卓レポ.comでは、連日の熱戦の模様をウェブサイトとツイッター(http://twitter.com/takurepo)で配信します。
全日本選手権大会の特集は卓球レポート3月号(2月20日発売号)に掲載します。