平成30年8月1~16日、エスフォルタアリーナ八王子(東京)で、ロート製薬杯第36回全国ホープス卓球大会が開催された。全国の厳しい予選を勝ち抜いてきた小学生のチームが日本一の座を賭けて熱戦を展開。女子団体は卓伸クラブ(愛知)が優勝を飾った。
女子団体で初優勝を果たした名門・卓伸クラブ
4番で伊藤が相手エースの面手を下す殊勲!
伊藤はバック粒高からの強打が光っていた
決勝は内藤(左)/姚が競り勝ったのも大きい
●女子団体決勝
卓伸クラブ 3-1 T.Cマルカワ
◯伊藤 5,3,2 小橋
内藤 -7,-5,-10 面手◯
◯内藤/姚 12,-9,12,5 近藤/高森
◯伊藤 -4,-7,7,3,9 面手
姚 - 高森
卓伸クラブ(愛知)は全国上位常連チームだけに、これまで何回か優勝している感があったが、意外にも今回が初優勝。
決勝のT.Cマルカワ(岡山)戦は、1対1で前半を折り返すと、ダブルスの内藤/姚が2つのジュースを物にして近藤/高森に競り勝ち、王手をかけた。
4番の伊藤対面手は、面手がホープス2位の実力を見せて2ゲームを先取する。あとがなくなった伊藤は、バック面の粒高ラバーでより攻撃的に攻める鮮やかな戦術転換でペースをつかみ、3ゲームを連取。大逆転で勝利し、チームに初優勝をもたらした。
「ダブルスを読まれている感じがあったので決勝は思い切ってダブルスを変えた」と語る橋本監督の采配も光っていた。
●橋本監督のコメント
「クラブとしては初優勝。まさか優勝できるとは思っていなかったので、本当に優勝できてうれしいですね。大会前は、まずはメダルを取ろうと選手たちには話してました。選手が一戦一戦がんばってくれたおかげです。
(決勝は)ダブルスを読まれている感じがあったので思い切ってダブルスを変えました。うまくいったと思います。決勝トーナメント入ってからは本当に厳しい試合の連続だったので、決勝トーナメント一戦一戦がヤマでした。
決勝は4番が勝負の分かれ目でした。伊藤は面手選手と3回対戦して一度も勝ったことがなかったんですけど、思い切って当てました」
T.Cマルカワは男子とのアベック優勝ならず
思い切った強打が魅力の面手
近藤(右)/高森は卓伸ペアにわずかに及ばず
T.Cマルカワ(岡山)は、絶対エースの面手を軸に勝ち上がったが、決勝では頼みの面手が敗れ、男子に続くアベック優勝はならなかった。敗れはしたが、面手を筆頭に小気味よい連打を得意とする選手がそろった好チームだ。
卓球強県・新潟を印象づけた糸魚川ジュニア
新発田ジュニアは石田卓球クラブを倒して表彰台
3位には、強豪のヴィスポことひら(香川)を準々決勝でストレートで下した糸魚川ジュニア(新潟)と、昨年優勝の石田卓球クラブ(福岡)を倒して勝ち上がった新発田ジュニア(新潟)の新潟勢が入り、卓球強豪県・新潟を強くアピールした。
日本卓球協会大会ホームページ:http://www.jtta.or.jp/tournament/tabid/122/rptid/422/Default.aspx
(写真/文=猪瀬健治)