12月19~20日にかけて、宮城県の元気フィールド仙台(宮城野体育館)で、世界卓球ブダペスト2019(個人戦)の男子の1次代表選考会が開催された。
1位 吉村和弘(愛知工業大)
技術のキレと粘り強さで見事に1位通過!
2位 平野友樹(協和発酵キリン)
思い切りのいい攻撃でグループリーグ全勝
3位 宇田幸矢(JOCエリートアカデミー/大原学園)
シニア顔負けの豪打で強豪を連破
4位 松平賢二(協和発酵キリン)
全力で若手に立ち向かっていく姿は感動的だった
5位 戸上隼輔(野田学園高)
ツボにはまったときの攻撃力は圧巻
注目の松島は、早すぎる打球点で非凡さをアピールした
この1次選考会で5位までに入った選手は、来年3月2~3日に宮城県のカメイアリーナ仙台(仙台市体育館)で行われる2019年世界選手権日本代表選考会(LIONカップ 第23回ジャパントップ12)への出場が決定する。
先に行われた女子の1次選考会同様、総勢20名の選手が10人ずつ2つのグループに分かれ、まず総当たりのリーグ戦を行う。その後、各リーグの同順位同士が対戦し、最終的な順位を決定するという方式で争われた。
強豪ひしめく男子の1次選考会で1位通過したのは、吉村和弘(愛知工業大)だった。持ち味の切れ味鋭い両ハンドドライブに加え、「技術的なことよりも粘り強く戦えたことが勝因」と本人が語るように、競り合っても途切れない気持ちの強さを見せ、見事に1位通過を果たした。ハイレベルな選手との試合が連続する過酷な世界代表選考会では、技術的な面はもとより、精神面でのたくましさやしぶとさが試される。今回、吉村が見せた精神面での成長は、宮﨑強化本部長や倉嶋監督をはじめ、日本の首脳陣に対して大きなアピールになったことだろう。
2位には平野友樹(協和発酵キリン)が入った。吉村との順位決定ではゲームオールの競り合いの末に敗れたが、思い切りのいいフォアハンドドライブと精度が増したバックハンドでAグループを9戦全勝した成績は素晴らしいの一言。
3位には宇田幸矢(JOCエリートアカデミー/大原学園)。今月初旬にオーストラリアで行われた世界ジュニアで2位に入った勢いそのままに、球質が重そうな両ハンドドライブで強豪を連破した。
4位には参加選手中最年長の松平賢二(協和発酵キリン)が入った。「ベテランががんばらないと面白くないでしょ」という松平が、若手をも上回る運動量で全試合を戦い抜き、1次選考会を突破した。
5位はインターハイ王者の戸上隼輔(野田学園高)。初戦で宇田との打撃戦に敗れたが、強気のプレーを崩さずに持ち直し、3月の選考会に駒を進めた。
そのほか、注目を集めたのは選考会最年少、小学5年生の松島輝空(木下グループ)。「ほんとにバウンドしてから打ってる?」と勘ぐってしまうほど打球点が早い両ハンドで2勝を上げ、会場を大いに沸かせた。
最終的な順位は以下の通り。
1 吉村和弘(愛知工業大)
2 平野友樹(協和発酵キリン)
3 宇田幸矢(JOCエリートアカデミー/大原学園)
4 松平賢二(協和発酵キリン)
5 戸上隼輔(野田学園高)
6 有延大夢(リコー)
7 森薗政崇(岡山リベッツ)
8 吉田雅己(岡山リベッツ)
9 吉村真晴(名古屋ダイハツ)
10 田中佑汰(愛工大名電高)
11 木造勇人(愛知工業大)
12 三部航平(専修大)
13 高見真己(愛知工業大)
14 及川瑞基(専修大)
15 松山祐季(愛知工業大)
16 松平健太(木下グループ)
17 上田仁(岡山リベッツ)
18 松島輝空(木下グループ)
19 金光宏暢(大原学園)
20 谷垣佑真(愛工大名電中)
試合の詳細な記録は下記サイトをご覧ください。
日本卓球協会:http://www.jtta.or.jp/tournament/tabid/122/rptid/517/Default.aspx
(写真/文=猪瀬健治)
日本卓球協会:http://www.jtta.or.jp/tournament/tabid/122/rptid/517/Default.aspx
(写真/文=猪瀬健治)