平成30年度全日本選手権大会が1月14~20日まで丸善インテックアリーナ大阪(大阪市中央体育館)で開催される。大会初日は10時から開会式が行われ、昨年チャンピオンの張本智和(JOCエリートアカデミー)と伊藤美誠(スターツSC)が天皇杯・皇后杯をそれぞれ返還し、熱戦の火ぶたが切って落とされた。
開会式は10時から開始され、星野一朗大会委員長の開会宣言、藤重貞慶日本卓球協会会長のあいさつのほか、国歌斉唱、前年度男女シングルスチャンピオンの張本智和、伊藤美誠による天皇杯・皇后杯の返還、張本・伊藤両選手による選手宣誓が行われた。
開会式後は、張本と伊藤の記者会見が開かれ、2連覇を目指す両選手は次のように意気込みを語った。
●張本智和のコメント
「2019年になっていい緊張感の中で練習できて、調子はよくもなく悪くもなく、自分の中ではいい状態なので、この試合で練習したことを発揮するだけだと思います。
開会式でも天皇杯を返還して、もう全日本チャンピオンではないので、また一から挑戦者のつもりでタイトルを取りに行きたいです。
この全日本選手権大会男子シングルスで優勝して東京オリンピック代表レースを引っ張って行く。そして、東京オリンピックも自分が引っ張って行くということを示すためにもこの大会は大事な大会だと思います。
2連覇を目指すためには2連覇を考えない。今年初優勝を目指すつもりで、去年と同じフレッシュな気持ちで戦うことが1番の鍵だと思います」
●伊藤美誠のコメント
「1月に入って1日ずつすごく調子が上がってきていますし、自分のプレーがだんだん出せてきていると思うので試合するのが楽しみですし、早く試合がしたい。今日はもうミックスがあるんですけど1日目からすごい楽しみです。
『目の前の1試合1試合をやり遂げる』というのを目標にして、そして優勝につなげていきたいなと思っています。
去年の優勝がまぐれじゃないんだ、たまたまじゃないんだっていうふうに思えるように自分の中でも自分らしいプレーをしたいですし、今年の1年はすごく大事な年になってくるので良いスタートを切っていい1年になれるよう頑張ります。
サービスレシーブが卓球の中で1番大事だと思っているので、試合前は欠かさずやっていますし、今回はすごい練習してきたので試合でどう出せるか楽しみです」
2連覇を目指す張本と伊藤はもちろんのこと、参加する選手全員が特別な思いを抱いて臨む全日本。選手たちはこの試合に賭け、照準を合わせてくるからこそ、彼らの勝利の咆哮や敗戦の落胆は、ほかの全国大会とは比べられないほど胸に迫ってくる。
今年の全日本は、どんなふうに観る者の気持ちを揺さぶるのか。熱い戦いは始まったばかりだ。
(文=猪瀬健治 写真=佐藤孝弘、小松賢)
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