2021年8月12日～17日、富山市総合体育館（富山県）にて第90回全国高等学校卓球選手権大会（インターハイ）が開催されている。大会3日目は女子学校対抗準々決勝が行われ、ベスト4が出そろった。
四天王寺は8連覇に向けて隙なし
＜女子学校対抗準々決勝＞
四天王寺（大阪） 3-0 明誠（島根）
女子学校対抗準々決勝は4試合中、3試合がストレートで決着した。
優勝候補筆頭の四天王寺（大阪）は3回戦で進徳女子（広島）を3対0で退けると、準々決勝で明誠（島根）と対戦。トップで面田が、明誠エースの山﨑の広角攻めに苦しむも、4ゲーム目をジュースでしのぎ切ると、2番の横井も明誠の竹村に3対1で勝利し、王手をかける。続く、3番の大藤/横井もストレートで快勝し、ベスト4へ駒を進めた。
ここまで四天王寺は3試合を戦って失点は0。8連覇に向けて隙なしの強さを見せている。
就実が愛み大瑞穂との激戦を制す
＜女子学校対抗準々決勝＞
就実（岡山） 3-1 愛み大瑞穂（愛知）
このステージ最大の激戦になったのが、就実（岡山）対愛み大瑞穂（愛知）。序盤で1点ずつ取り合うと、3番のダブルスは枝廣/𠮷井が甲斐/鶴岡をゲームオール9本で退け、就実が王手をかける。
2台進行で始まった4番、5番は、5番で愛み大瑞穂のルーキー稲垣が快速速攻で橘高をストレートで下し、勝敗の行方は4番の就実・𠮷井と愛み大瑞穂・甲斐に委ねられた。
実績では𠮷井が上だが、甲斐が長いリーチを生かしたプレーで硬さの見える𠮷井の両ハンドをうまくしのぎ、試合は一進一退の攻防が続く。どちらが勝ってもおかしくない緊迫したラリーが続いたが、最後は𠮷井が勇気を振り絞って両ハンドを打ち込み、就実のベスト4入りを決めた。就実は明日行われる準決勝で四天王寺に挑戦する。
一方、愛み大瑞穂は惜しくもベスト4入りはならなかったが、今大会でポイントゲッターになった稲垣、今枝はまだ1年生とチームは若い。来年以降の活躍に要注目だ。
明徳義塾が快勝でベスト4へ
＜女子学校対抗準々決勝＞
明徳義塾（高知） 3-0 遊学館（石川）
明徳義塾（高知）対遊学館（石川）は、ストレート勝利で明徳義塾が準決勝へ駒を進めた。明徳義塾はトップで2年生のサウスポー・上澤（茉）が牧野をゲームオールで振り切ったのが大きく、その勢いに乗って勝ちきった。
上澤と同じく2年生のツインエース・白山と青井も好調で、準決勝以降の戦い振りにも期待が持てる。
一方、前回（一昨年）2位の遊学館は、ベスト4入りを逃すも、3回戦で関東の強豪・横浜隼人（神奈川）を下して力のあるところを見せた。明徳義塾戦トップで光るプレーを見せた牧野は1年生と次代を担う選手も育っており、強豪校としての地位を着実に固めつつあるようだ。
注目カードはリベルテがストレート勝利
＜女子学校対抗準々決勝＞
リベルテ（大阪） 3-0 桜丘（愛知）
準々決勝の最注目カード・リベルテ（大阪）対桜丘（愛知）はともに苦しみながらの勝ち上がり。リベルテは3回戦で聖和学園（宮城）に3対2、一方の桜丘も同じく3回戦で関東王者の和洋国府台（千葉）に3対2と、互いに接戦をくぐり抜けてきた。
土俵際を経験したことで力が抜けた両チームの好勝負が期待されたが、リベルテが予想外のストレート勝ちで、今大会第2シードで春の高校選抜2位の桜丘を下し、ベスト4入りを果たした。
リベルテはトップで赤江が野村とのエース対決を制すと、2番で村上が野末をゲームオールで下し、早くも王手をかける。すると、ここまで2敗している赤江/司が、野村とカットの小林の変則ダブルスをゲームオールで攻略し、チームのストレート勝ちを決めた。
リベルテは明日の準決勝で明徳義塾と対戦する。両チームとも状態が上がっているだけに、激戦は必至だろう。
●女子学校対抗準決勝の対戦カード
四天王寺（大阪）- 就実（岡山）
明徳義塾（高知）- リベルテ（大阪）
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詳細な大会記録はこちら
卓球 (8月14日) | 北信越総体 2021：https://kirokukensaku.net/0IH21/discipline_060_20210814.html
（取材＝佐藤孝弘/猪瀬健治）
