第49回全国高等学校選抜大会が3月18～21日、日環アリーナ栃木（栃木県宇都宮市）で開催された。
選抜大会は新学期を間近に控えた1・２年生による学校対抗の団体戦と、過去に選抜大会やインターハイ、全日本選手権大会などへの出場経験がない選手による男女シングルスが行われる大会だ。
学校対抗は、前回は感染対策のための特別措置として5シングルス（1選手のみ2試合に出場可能）で行われたが、今回は従来の1複4単で行われた。
最終日は女子学校対抗の準々決勝から決勝までが行われ、四天王寺（大阪）が優勝し、7連覇を達成した。
女子学校対抗優勝 四天王寺（大阪）
●女子学校対抗 決勝
四天王寺 3-0 明徳義塾
○大藤 4,-8,7,5 青井
○原 6,-9,9,6 上澤茉央
○大藤／横井 8,5,-9,-7,6 青井／白山
横井 - 白山
面田 - 上澤依央
女子学校対抗は、四天王寺が圧巻の強さで優勝し、7連覇を達成した。
全日本ジュニア女子優勝の大藤沙月、昨年のインターハイ三冠王の横井咲桜のツインエースに、他校に行けばエース級の面田采巳、原芽衣が脇を固める布陣は圧巻で、優勝まで一気に突っ走った。
決勝は、昨年のインターハイ決勝の再戦になったが、トップで大藤が明徳義塾のエース格・青井さくらに勝利すると、2番で原が上澤茉央との速攻対決を制し、四天王寺が王手をかける。
3番のダブルスは四天王寺ペアが明徳義塾ペアにゲームカウント2対0から2対2に追いつかれる嫌な流れになったが、最終ゲームは大藤／横井が鋭い両ハンドドライブを連発して青井／白山亜美を振り切り、7連覇を決めた。
四天王寺が決勝までに落とした試合はわずか1だが、「そこに弱さがある。反省です」と四天王寺の吉田春香監督。圧勝してなお手綱を緩めない四天王寺の連勝街道は、しばらく止まりそうにないだろう。
●四天王寺・吉田春香監督のコメント
ー7連覇を振り返っていかがですか
今回は隙のない勝利というのをチーム全体で目指していましたが、やはりまだ少し隙を見せてしまったなっていうところが、まだまだ個人個人の弱さであったり足りないところだなと感じました。
ー予選リーグの初戦、日南学園に失点してスタートしました
あのときは原が負けてしまったんですが、原とも話をし、村田さん（村田充史監督）が大阪に残られているので、村田さんからも原に連絡を入れてもらったり、原は周りのいろいろな人にアドバイスをもらって切り替えができたと思います。
ー決勝はいかがでしたか
自分たちはどことやっても、自分たちのやれることをやるだけという気持ちだったので、そこは「最後は気持ちだよ」と言って選手たちを送り出しました。
ー優勝が確実視される中、監督としてはどういうところに気を付けましたか
やはり、1番怖いのは油断だと思うので、それを1回1回選手たちに気をつけるよう言いながら、同じ勝つのでも先ほどお話ししたように「隙のない勝ち方をいかにできるか」というところを課題で取り組ませました。
何も寄せ付けない勝ち方をしたかったんですけれど、まだ弱さだったりダメなところが出たので反省です。
女子学校対抗2位 明徳義塾（高知）
2位の明徳義塾は、準々決勝で遊学館、準決勝で桜丘と、いずれもラストまでもつれる大接戦を切り抜けて決勝へ勝ち上がった。決勝は力及ばなかったが、ツインエースの青井、白山は四天王寺に迫れる力を持っているだけに、夏のインターハイが楽しみだ。
女子学校対抗3位 進徳女子（広島）
女子学校対抗3位 桜丘（愛知）
3位には、準々決勝で強豪・就実をストレートで下した進徳女子と、昨年の高校選抜2位の桜丘が入った。
（取材＝猪瀬健治）
詳しい記録は全国高体連卓球専門部ホームページに掲載されています。
全国高体連卓球専門部：
https://tochigi-ko-tt.chu.jp/%e5%a4%a7%e4%bc%9a%e7%b5%90%e6%9e%9c-2/
