第56回世界卓球選手権団体戦が、中国の成都で9月30〜10月9日にかけて開催される。2020年に開催が予定されていた釜山大会がコロナ禍の影響で、3度の延期の末、中止となったため、世界卓球の団体戦は2018年のハルムスタッド大会以来、4年ぶりの開催となる。
競技日3目の10月2日は、男子団体予選グループリーグで日本がルーマニアと対戦。ラストまでもつれる接戦になったが日本が競り勝ち、グループリーグ全勝をキープした。
戸上が2点取りの活躍で日本がルーマニアを振り切る
<男子グループ1>
中国 3-0 アメリカ
プエルトリコ 3-0 タイ
<男子グループ2>
インド 3-1 ドイツ
カザフスタン 3-0 ウズベキスタン
<男子グループ3>
日本 3-2 ルーマニア
ハンガリー 3-2 イラン
<男子グループ4>
韓国 3-0 チェコ
サウジアラビア 3-1 カナダ
<男子グループ6>
ポルトガル 3-2 ブラジル
スロバキア 3-1 デンマーク
<男子グループ7>
クロアチア 3-1 中華台北
ベルギー 3-0 シンガポール
▼男子団体予選グループ第2戦
日本 3-2 ルーマニア
○張本 5,7,9 E.イオネスク
○戸上 10,-7,9,-11,12 O.イオネスク
及川 -6,-5,-9 H.スッチ○
張本 -8,-6,7,-5 O.イオネスク○
○戸上 8,3,4 E.イオネスク
大会3日目は、昨日中日で試合がなかった日本がルーマニアと対戦。日本は、初戦のイラン戦と同じく張本智和、戸上隼輔、及川瑞基のオーダー。対するルーマニアは、2019世界卓球ブダペスト男子ダブルス2位を筆頭に実績、経験とも豊富なO.イオネスク、2022年ヨーロッパユース選手権三冠王の17歳・E.イオネスクを2点使いし、3番にこちらも経験豊富なスッチを置くオーダーを組んできた。
1番は張本が力の差を見せてE.イオネスクに快勝すると、2番で戸上がO.イオネスクの強力なフォアハンドに苦しみながらもゲームオールジュースで勝利し、日本が王手をかける。
しかし、イラン戦で勝利したものの硬さが見られた及川が3番でスッチに破れると、4番で頼みの張本がO.イオネスクの巧みなサービスの配球とフリックにペースをつかめずに破れ、勝負はラストの戸上対E.イオネスクへ。
プレッシャーのかかる展開だったが、戸上が持ち味である鋭い両ハンドを叩き込んでE.イオネスクをストレートで下し、日本が逃げ切った。
「今大会のエースは張本。だからやりやすいし、2番手として相手のエースに勝って及川さん、張本につなぎたい。5番で回ってきても必ず勝って日本を中国戦まで導ける存在になりたい」と戸上。世界卓球の団体戦初出場の戸上だが、2戦目にして早くも頼もしい存在感を放ってきた。
トピックスとしては、インドがエース・グナナセカランの2点取りの活躍で強豪ドイツに勝利。一方、ボル、オフチャロフ、フランチスカと主軸の3人を欠いて若手中心で今大会に臨んでいるドイツだが、ボルらが不在の穴の大きさを露呈する形になってしまった。
ポルトガル対ブラジルは、ブラジルのエース・カルデラーノが2点取りするもあとが続かず、ポルトガルが勝利。
そのほか、中国、韓国ら上位進出有望国も順当に勝利し、グループリーグ全勝を守っている。
(まとめ=卓球レポート)