令和4年度全日本卓球選手権大会(団体の部)が、10月14〜16日まで、鹿児島県のあいハウジングアリーナ松元で開催。同大会は、各カテゴリーから男女それぞれ12チームが出場し、団体の日本一を争う大会だ。
最終日の10月16日は、女子団体準決勝〜決勝が行われ、ジュニアナショナルチームが2018年茨城大会以来となる2度目の優勝を果たした。
【優勝 ジュニアナショナルチーム】
▼女子団体準決勝
ジュニアナショナルチーム 3-0 昭和電工マテリアルズ
○赤江 10,8,-5,5 牛嶋
○張本 -5,6,3,8 奥下
○面手 8,11,-6,-5,6 田口
張本 - 牛嶋
赤江 - 奥下
中国電力 3-1 明徳義塾高校
木村 6,6,-8,-8,-14 青井○
○成本 -8,7,7,9 白山
○井 6,-8,2,2 上澤茉央
○成本 -5,3,7,8 青井
木村 - 白山
▼女子団体決勝
ジュニアナショナルチーム 3-1 中国電力
○赤江 8,9,8 成本
○張本 4,5,6 木村
面手 -8,-6,-6 井○
○張本 11,8,-9,12 成本
赤江 - 木村
女子団体は、赤江夏星、張本美和、面手凜とジュニア世代のチャンピオンをそろえたジュニアナショナルチームが優勝を果たした。変化や奇策、勢いなどに頼るのではなく、シニアに真っ向勝負でラリーを挑んで打ち負かしたプレーは圧巻で、堂々の勝利だったといえる。
特に目覚ましかったのは、張本。ラリー戦における安定感と球威は到底中学生とは思えず、「自分で戦い方を切り替えられる」と丸川真一監督が舌を巻く戦術能力も一級品。今後、どこまで強くなるのか想像がつかないポテンシャルを見せつけてくれた。
ちなみに、ジュニアナショナルチームの優勝は、2018年の茨城大会以来2度目で、そのときのメンバーは、木原美悠、長崎美柚、大藤沙月。そのうち、木原と長﨑は世界卓球2022成都での活躍が記憶に新しい。
今回優勝したジュニアナショナルチームのメンバーも、日の丸を背負って世界の大舞台で躍動する日はそう遠くないだろう。
■ジュニアナショナルチーム・丸川真一監督のコメント
それぞれのカテゴリーのチャンピオンたちで臨み、社会人や学生とたくさん試合ができて、僕自身は良い勉強になりました。このメンバーで世界ユースに出場するので、それに向けて課題もいろいろ見えたので、次につながる大会になったと思います。
子供たちはどう思っていたか分かりませんが、僕自身、この大会は初めてだったので、社会人に対してどのくらいいけるのかなっていうのは正直ありました。予選リーグも中国電力と四天王寺だったので厳しいかなと。四天王寺は2枚看板(大藤沙月、横井咲桜)がいませんでしたが、選手たちが全然ひけを取らないプレーで予選リーグを全部勝ったので、優勝を狙えるんじゃないかと。
決勝の中国電力は、井さんを3番において確実に1点を取るオーダーに予選から変えてきました。予選では赤江が成本さんに負けていて、本人はすごく反省していて、(成本に勝って)それを早速実行できたのはすごいなと思います。
本当にみんな意識が高くて、日本代表を目指している子たちなので、この大会にも経験を積みにきたという感じではなく、日の丸を背負ってプレーしている感覚だったと思います。練習はもちろんですが、ホテルでもテキパキと行動し、今日の反省など卓球のことで会話が弾んでいるので、本当に感心しますね。
【2位 中国電力】
【3位 昭和電工マテリアルズ】
【3位 明徳義塾高校】
三連覇を目指した中国電力は、決勝でジュニアナショナルチームに敗れ、惜しくも2位。決勝では3番の井絢乃が会心のプレーで面手を下したが、頼みのエース・成本綾海が赤江と張本に競り負け、連覇が途切れた。
3位には、準々決勝でデンソーとの日本リーグ対決を制した昭和電工マテリアルズと、インカレ王者の神戸松蔭女子学院大学を準々決勝で下した明徳義塾高校が入った。
詳しい記録はこちらから
日本卓球協会内大会サイト:https://jtta.or.jp/tour/5774
(取材=猪瀬健治)