令和4年10月20～23日、YMITアリーナ（くさつシティアリーナ／滋賀県草津市）で第88回全日本大学総合卓球選手権大会（個人の部）が開催された。
大会最終日は男女シングルス5回戦〜決勝が行われ、女子シングルスは黒野葵衣（早稲田大）が昨年に続き2連覇を達成した。
【女子シングルス】黒野葵衣（早稲田大）が2連覇
▼女子シングルス5回戦
黒野葵衣（早稲田大） -11,3,9,7,-5,10 枝廣愛（中央大）
小林光優（金城大） -7,9,7,-9,9,-10,7 千葉菜月（東京富士大）
岡崎日和（東洋大） 9,6,5,4 稲吉美沙（日本体育大）
岡田琴菜（愛知工業大） 7,8,9,5 船場清華（専修大）
本井明梨（同志社大） 6,-10,7,7,4 福岡乃愛（早稲田大）
皆川優香（大阪成蹊大） -8,12,11,12,-5,9,9 杉田陽南（早稲田大）
出澤杏佳（専修大） 6,5,2,3 秋山有紀（神戸松蔭女子学院大）
三浦千緋呂（同志社大） -3,-4,8,7,4,-4,7 信田ことみ（愛知工業大）
▼女子シングルス準々決勝
黒野葵衣（早稲田大） -9,3,3,7,2 小林光優（金城大）
岡田琴菜（愛知工業大） 7,-11,9,-7,-8,7,5 岡崎日和（東洋大）
皆川優香（大阪成蹊大） 10,8,-9,-12,7,-9,8 本井明梨（同志社大）
出澤杏佳（専修大） 5,2,4,10 三浦千緋呂（同志社大）
▼女子シングルス準決勝
黒野葵衣（早稲田大） 7,7,-8,9,-8,-8,12 岡田琴菜（愛知工業大）
出澤杏佳（専修大） -13,3,-8,-7,8,3,6 皆川優香（大阪成蹊大）
▼女子シングルス決勝
黒野葵衣（早稲田大） -6,-8,-7,5,5,6,8 出澤杏佳（専修大）
決勝に進出したのは2連覇を狙うカット主戦型の黒野と全日本ジュニア女子王者で両面に表ソフトラバーを貼る異質攻守型の出澤の異質対決となった。
試合は序盤から前陣での連続攻撃で攻め立てた出澤が主導権を握り、一気に3対0と引き離し、優勝ペースかと思われたが、4ゲーム目からは「カットする場所を少し前にした」という黒野が、出澤の攻撃に対し見事に対応。決定力の落ちた出澤は攻め急ぐようになり、ミスを誘われ、流れは一気に黒野に傾いた。
3ゲームを取り返した黒野は、最終ゲームも流れを手放さずに正確な前陣でのカットに徹し、攻撃で決めたい出澤は決めきれずに逆転を許してしまった。
敗れた出澤だが、5回戦（秋山有紀／神戸松蔭女子学院大）、準々決勝（三浦千緋呂／同志社大）はストレートで圧倒。準決勝では攻撃力のある皆川に1対3と追い込まれたが、粘り強いブロックで勝機を見出し、逆転勝利を収めた。
■黒野葵衣選手のコメント
昨年優勝して写真を撮る時に一番大きいトロフィーが壊れてしまっていて、川田監督が直してくださったんですが、今年はその大きいトロフィーを持って写真を撮ることができたのでよかったです。トロフィーが壊れてしまうぐらい伝統ある大会で2連覇させていただいたことは、すごく嬉しいと思います。
決勝は3ゲーム目までもう本当に全然流れがきてないなと感じていて、4ゲーム目もとりわけ大きな展開ではなかったんですけど、少しずつ自分の方に流れが来て、最後ゲームは少し焦ってしまったんですけど、最後までベンチ（ダブルスパートナーの中島彩希）に「前に詰めろ」って言われて、もう言われた通りにやりました。
下がりすぎるなっていうのは、中島の方からずっと言われていて、カットする場所を少し前にしたら少しずつ流れが良くなったかなっていう風に思います。
（苦しかった試合は）準決勝（岡田琴菜／愛知工業大）、準々決勝（枝廣愛／中央大）もそうですし、2回戦の津田さん（津田菜穂／同志社大）とやらせていただいて、（11-9,11-9,9-11,11-9）だったので、苦しいというか、競った試合を最後まで勝ち切れたのはすごくよかったなと思います。
本当はうん、ダブルスで結果残したいなっていうのは思っていて、それでベスト16で負けてしまったので、その分シングル頑張ろうと思えたのは良かったです。ベンチが中島っていうところもあって、ダブルスで取れなかった分をシングルで取れたのはよかったと思います。
3位には岡田琴菜（愛知工業大）と皆川優香（大阪成蹊大）が入った。
岡田は準々決勝で岡崎日和（東洋大）との激しいラリー戦を制して、準決勝でもパワフルなカット打ちで黒野にあと一歩のところまで迫った。皆川は杉田陽南（早稲田大）、本井明梨（同志社大）とドライブ攻撃型選手との打ち合いをゲームオールで制し、ベスト4入りを決めた。
ベスト8は以下の通り。
日本学生卓球連盟：http://www.jsttf-takkyu.com/
関西学生卓球連盟：http://www.kansai-sttf.net/
（取材＝佐藤孝弘）
