第50回全国高等学校選抜大会が3月24~27日、スカイホール豊田(愛知県豊田市)で開催。
選抜大会は新学期を間近に控えた1・2年生による学校対抗の団体戦と、過去に選抜大会やインターハイ、全日本選手権大会などへの出場経験がない選手による男女シングルスが行われる大会だ。
大会最終日は、女子学校対抗の準決勝、決勝が行われ、四天王寺が(大阪)が8連覇を達成した。
女子学校対抗優勝 四天王寺(大阪)
●女子学校対抗 決勝
四天王寺 3-2 リベルテ
○兼吉優花 6,7,7 司千莉
藤田知子 -12,8,-9,1,-8 由本楓羽○
○藤田知子/伊藤詩菜 -5,11,-4,6,2 篠原夢空/上澤杏音
伊藤七海 -7,11,-5,-7 上澤杏音○
○原芽衣 8,9,10 篠原夢空
大阪ダービーとなった決勝は四天王寺がリベルテを振り切り、連覇を8に伸ばした。
流れをつくったのはトップに起用されたカット主戦型の兼吉。守備範囲が広くて正確なカットで、全日本ジュニアベスト8の司の強打を拾いまくり、ストレート勝利で四天王寺に先制点をもたらした。
続く2番は、藤田が強打の由本と互角に打ち合ったものの敗れるが、3番のダブルスがゲームオールで競り勝ち、四天王寺が王手をかける。
2台進行で行われた4番、5番は、5番でキャプテンの原が躍動する。体調不良で戦列にしばし参加できなかったという原は、そのうっぷんを晴らすかのようにキレのあるプレーを披露。全日本ジュニアベスト4の篠原を相手に前陣での打ち合いを果敢に挑んでストレート勝利し、4番の結果を待たずに8連覇を決めた。
新時代。伝統を守ろうと考えるな。四天王寺の村田充史監督は、そう選手たちに言い聞かせて臨んだという今大会。昨年全国大会を席巻した横井咲桜、大藤沙月、面田采巳らのような絶対エースがいないからこそ湧き上がる責任感と結束力で、新チームになってから連敗を喫していたリベルテに全国の大舞台で見事に雪辱を果たし、連覇をつないで見せた。
まさに新時代を迎えた常勝・四天王寺のこれからに要注目だ。
●四天王寺・村田充史監督のコメント
ーー優勝おめでとうございます。試合を振り返っていただけますか。
この学年は上(横井咲桜、大藤沙月、面田采巳)が強すぎて、主力で団体戦を戦ったのは初めてなんですよ。だから、まず戦い方から考えたんですが、僕もインターハイ、選抜と行っていなくて、久しぶりの高校の団体戦でした。なので、すごく新鮮な気持ちで初優勝したときみたいな感じです。
ーーリベルテには地方大会で負けていたということですが。
大阪新人負けて大阪総体負けて近畿新人負けて、3連敗していました。ダブルスは取れていたのでダブルスで1点、トップでカットの兼吉で1点、もう1点をみんなで取ろうと。兼吉が勝ってくれたのはすごく大きかったですね。オーダーも良かったと思います。
ーーキャプテンの原さんが決めました。
原はずっと体調不良で練習できなかったんです。全日本も棄権して東京選手権もほぼ試合ができなかったんですが、なんとか選抜に間に合いました。キャプテンとしてチームをまとめてくれて、最後もラストでよく勝ってくれました。
ーー8連覇のプレッシャーはありましたか?
8連覇という感覚がないんですよね。僕は去年来ていないので。選手には、先輩たちがつないでくれたというのを考えるな、自分たちの新しいチーム、新時代なんだと言って大会に臨みました。
ーー夏のインターハイに向けて一言お願いします。
まず、予選頑張ります!
女子学校対抗2位 リベルテ(大阪)
リベルテはあと1点が遠く、初優勝ならず。しかし、昨年のインターハイ3位の由本に全日本ジュニア3位の篠原、同ベスト8の司、パワフルな速攻が身上の上澤をそろえた布陣は強力で隙がない。
インターハイでの戦いぶりに注目したい。
女子学校対抗3位 遊学館(石川)
女子学校対抗3位 愛み大瑞穂(愛知)
3位には、準々決勝で進徳女子を下した遊学館と、同じく準々決勝で桜丘との愛知ダービーを制した愛み大瑞穂が入った。
(取材=卓球レポート)
詳しい記録は全国高体連卓球専門部ホームページに掲載されています。
全国高体連卓球専門部外部リンク:
https://score.labolive.com/game/ZFG2izzeCrRgqwvf4QzyHj/match