シチズンカップ第32回日本卓球リーグ選手権・ビッグトーナメント茨城大会が、4月26日(水)~29日(土)にかけて、茨城県日立市の池ノ川さくらアリーナで開催。
ビッグトーナメントとは、日本リーグ加盟選手がシングルスとダブルスで日本一を争う大会だ。
大会最終日は男子シングルス準々決勝から決勝まで行われ、松下大星(クローバー歯科カスピッズ)が優勝を果たした。
優勝 松下大星(クローバー歯科カスピッズ)
2位 渡辺裕介(協和キリン)
3位 川上尚也(日野キングフィッシャーズ)
3位 西康洋(日野キングフィッシャーズ)
▼男子シングルス準々決勝
松下大星(クローバー歯科カスピッズ) -6,13,7,8 淺津碧利(シチズン時計)
川上尚也(日野キングフィッシャーズ) 5,-10,-4,7,9 酒井明日翔(シチズン時計)
西康洋(日野キングフィッシャーズ) 7,-2,9,-7,7 藤村友也(日鉄物流ブレイザーズ)
渡辺裕介(協和キリン) 6,5,11 山本勝也(リコー)
▼男子シングルス準決勝
松下大星(クローバー歯科カスピッズ) 6,6,-9,-12,11 川上尚也(日野キングフィッシャーズ)
渡辺裕介(協和キリン) 9,3,-5,11 西康洋(日野キングフィッシャーズ)
▼男子シングルス決勝
松下大星(クローバー歯科カスピッズ) -6,6,7,-9,9 渡辺裕介(協和キリン)
最近の実績からすると松下の優勝は順当ともいえるが、優勝までの道のりは相当険しかった。
3回戦では髙見真己(日鉄物流ブレイザーズ)にゲームオール9本まで迫られるも辛勝。準決勝では川上にゲームオールジュース、決勝でも今大会好調の渡辺に思うようにペースを握れない展開が続いたがゲームオールで振り切り、優勝までたどり着いた。
接戦の連続だったが、「最後はやることを決めて腹をくくれた」と本人が言うように、大事な局面で大胆なロングサービスや強打を決めて勝ちきったプレーは見事だった。
シェークハンドのバックハンドとはまた違った弾道で飛んでいくスナップ(手首)の利いた裏面ドライブは対戦相手にとって脅威で、相次ぐ接戦にも折れない気持ちの強さも見せた。充実の時を迎えている松下のこれからに注目だ。
■松下大星選手のコメント
「苦しい試合がめちゃくちゃ多くて、今日はラッキーだったなって感じです。ここで点を取られたら負けるっていう試合がいくつもあって、それを物にできたのが大きかった。
(勝ち切れた要因は)ある程度やることを決めていて、「違うところにきたら仕方がない」という気持ちでプレーしていて、それが運良くハマってくれました。最初の方はなかなか腹をくくれませんでしたが、勝負どころでは思い切ることができました。
大会前から優勝は狙っていました。最近は勝てているので楽しいです(笑)。練習はけっこうやり込んできました。出ている選手の中で「自分が一番やっている」くらいの気持ちで来ているので負けられないですね。今はクローバー歯科の卓球場で仕事をしていて、それ以外は練習させてもらっています。だから負けられない気持ちは強いですね」
2位の渡辺は安定性と威力が増した両ハンドで決勝進出。決勝の松下戦でも優勝のチャンスは十分にあったが、最終ゲームの終盤、予想外のロングサービスに対応できず涙をのんだ。優勝はならなかったが、今後の躍進を予感させる集中力の高いプレーを見せた。
3位には快足を生かしたフォアハンドで松下を追い詰めた川上と、高校(明徳義塾高)、大学(明治大)の先輩・渡辺と大打撃戦を演じた西が入った。
【ベスト8入りした選手】
淺津碧利(シチズン時計)
山本勝也(リコー)
酒井明日翔(シチズン時計)
藤村友也(日鉄物流ブレイザーズ)
詳しい結果は、日本卓球リーグのホームページに掲載されています。
日本卓球リーグ実業団連盟外部サイト(Labo live):https://score.labolive.com/game/3BtvZVV3bNyW4ETbUkXuFd/timetable/3
(取材=卓球レポート)