高校生たちの祭典、全国高校総体卓球競技大会（通称インターハイ）が8月8～13日に北海道札幌市の北ガスアリーナ札幌46（札幌市中央体育館）で開催される。昨年は新型コロナウイルスへの感染対策を踏まえ、男女別日程で開催されたが、今年は従来通り、男女同時開催に戻る。
試合開始に先駆けて、ここでは男女学校対抗の見どころを紹介しよう。
※写真は2023年高校選抜男子学校対抗決勝、野田学園対愛工大名電からの1コマ
【男子学校対抗の展望】
愛工大名電が7連覇なるか、それとも野田学園が悲願の初優勝を果たすのか
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男子学校対抗の優勝戦線は、愛工大名電（愛知）と野田学園（山口）がリードしている。
第1シードの愛工大名電は全日本ジュニア王者の萩原啓至をエースに、キャプテンの中村煌和、2年生の坂井雄飛のサウスポートリオを軸に7連覇を目指す。
第2シードの野田学園も昨年のインターハイ3位の三木隼、芝拓人に木方圭介と3人の強力左腕をそろえ、悲願のインターハイ初制覇を目指す。
両校は春の高校選抜で対戦しており、その時は大接戦の末に野田学園が勝利している。愛工大名電としては是が非でもリベンジを狙ってくるだろう。一方の野田学園も「夏に勝ってこそ本物」と橋津文彦監督が語るように、悲願成就に燃えている。
愛工大名電と野田学園の決勝での対戦が実現すれば、シングルスの実力が拮抗しているだけに、鍵を握るのはダブルスだ。そのダブルスは、愛工大名電が萩原／中村、野田学園は三木／芝という4人全員が左利きという珍しいペアリングが予想される。このオール左腕ダブルス対決を制した方が、優勝旗をグッと引き寄せるだろう。
男子学校対抗は愛工大名電と野田学園が強いが、この2強に続く勢力も手ごわいチームがそろう。
昨年3位で選抜3位の出雲北陵（島根）は佐藤卓斗、小野泰和らを中心としたオーダーで、中国大会では野田学園をあと一歩まで追い詰めており、2強に迫る力を持っている。
同じく選抜3位の明徳義塾（高知）も、エースの藤元駿、昨年の男子シングルスベスト16の加藤公輝を中心とした布陣は強力だ。順当に行けば、明徳義塾と出雲北陵は準々決勝での対戦が予想される。実現すれば、このラウンド屈指の好カードになるだろう。
昨年3位の育英（兵庫）は世界ユース日本代表の谷本拓海がルーキーとして加わり、戦力がアップ。ペンホルダーで裏面を駆使する主将の高橋慶太とともに上位をうかがう。
最激戦のブロックになったのが、右下の野田学園の対抗のブロック。選抜ベスト8の静岡学園（静岡）は初戦の2回戦でオールラウンダーの木塚陽斗を擁する明豊（大分）との対戦が予想され、その勝者が選抜ベスト8の遊学館（石川）との対戦が予想されるという厳しいドローになった。静岡学園、明豊、遊学館の3校とも表彰台に立ってもおかしくない実力を持つだけに、目が離せない戦いが続くブロックだ。
そのほか、九州王者の希望が丘（福岡）、東北王者の鶴岡東（山形）、関東王者の三浦学苑（神奈川）、開催地北海道王者の北科大（北海道）の勝ち上がりにも注目だ。
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（まとめ＝卓球レポート）
