プロ卓球 Tリーグ2023-2024 EPS presents 男子セミファイナル
2024年3月22日、ノジマTリーグ2023-2024シーズンのプレーオフが開幕。
注目のオープニングゲームは男子のレギュラーシーズン2位と3位が対戦するセミファイナル。前年のファイナル王者でレギュラーシーズン2位の琉球アスティーダに、レギュラーシーズン3位の岡山リベッツが挑んだ。両チームのシーズン対戦成績は2勝2敗と互角で、今日も熱い試合が期待された。
Tリーグならではの1番ダブルス。琉球は中国ペアの徐晨皓/周雨。一方の岡山は丹羽/閻安を投入。元中国代表3選手と元日本代表が登場し、ミニ世界卓球といった豪華なスタートとなった。試合は今シーズンの琉球戦で3勝負けなしの丹羽/閻安が有利と思われたが、琉球ペアが見事な攻めを見せた。2015年世界卓球男子ダブルス2位の周雨が巧みな攻めで揺さぶって、2012年世界ジュニアで男子ダブルス優勝の実績を持つ徐晨皓がパワードライブで押し込み、琉球ペアが2対0で快勝し、幸先良く先取点を挙げた。
先行した琉球は徐晨皓が2試合続けて登場。追い付きたい岡山は大黒柱の郝帥を送り込んだ。両者は昨年12月のカードで対戦し、徐晨皓が郝帥に3対1で勝利を収めている。この試合も徐晨皓が強気のパワープレーで攻め込んで2対1と王手をかけるが、レギュラーシーズンのシングルス最多出場のタフガイ郝帥がしっかり動いて強打を決めてゲームオールに。最終ゲームも一進一退の攻防で8オールともつれるが、ここぞの場面でフォアで攻めた郝帥が競り勝ち、岡山が星を五分に戻した。
勝負の分かれ目となる3番、琉球はエース張本智和、岡山は閻安。両者とも元世界卓球ベスト8という実績を持つ、まさにワールドクラスの対決が実現。白熱の接戦が期待されたが、意外な結果となった。
試合は得意のバックハンドで攻める張本、フォアハンドで動いて決める閻安という展開で8対8に。ここで閻安の柔らかいツッツキを張本がミスすると、隙を逃さない閻安が3球目でフォアドライブを決めて先行。すると第2ゲームは張本が緩急を付けた揺さぶりに閻安がフォアハンドで応戦して8対8となるが、張本のバックにミスが続いて閻安が2ゲームを連取。
いきなり後がなくなった張本。第3ゲームは気合いを入れて6対3とリードするが、ここでも閻安のフォアハンドがさえて8対8とまたも競り合う。ここから両者互角の打ち合いを繰り広げるが、最後は閻安がフォアクロスで攻め切って、予想外のストレート勝ち。これで岡山がファイナル出場に王手をかけた。
エース張本で落とした琉球は、4番に吉村真晴を持って来た。ここで決めたい岡山は若手成長株の吉山僚一が登場。昨年10月のリーグでは吉山が勝利し、1月の全日本卓球では吉村が快勝している。注目の立ち上がり、吉村はプレーに硬さが見られ、吉山の丁寧なさばきにミスが出て3対9。終盤8対10まで追いすがるが、吉村が勝負をかけた回り込みにミスが出て、吉山が1ゲームを先行。続く第2ゲームは吉村が2連続でサービスをミスする荒れ模様のスタート。一進一退の攻防でジュースとなるが、吉山がフォアとミドルをうまくカバーして、一気に王手をかけた。
このまま押し切りたい吉山だが、決めたい気持ちが出たのか、無理に打ち込む強引なプレーが目立ち、吉村に1ゲームを奪い返された。このままでは流れを持って行かれる吉山だが、第4ゲームは再び持ち前の丁寧な揺さぶりが戻って、追いすがる吉村を引き離した。
結局、吉山が3対1で吉村を下し、岡山リベッツが琉球アスティーダの2連覇を阻止。これで3月23日のファイナル、レギュラーシーズン1位の木下マイスター東京への挑戦権を得た。
男子セミファイナル
岡山リベッツ 3ー1 琉球アスティーダ
丹羽孝希/閻安 0(-6,-4)2 徐晨皓/周雨
郝帥 3(-3,7,-9,5,8)2 徐晨皓
閻安 3(8,8,9)0 張本智和
吉山僚一 3(8,10,-6,6)1 吉村真晴