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ノジマTリーグ2024-2025 女子開幕戦
木下アビエル神奈川が3対1で日本生命レッドエルフを下す

プロ卓球Tリーグ2024-2025、日本生命レッドエルフと木下アビエル神奈川の対戦で開幕
 2024年8月25日、ノジマTリーグ2024-2025シーズンの女子開幕戦が国立代々木競技場第二体育館で行われた。
 試合に先立って、パリオリンピックでメダルを獲得した早田ひな、平野美宇、張本美和の3選手に、ノジマTリーグ特別表彰としてノジマポイント10万円分が贈呈された。
 両チーム入場ののち、2023-2024シーズンで優勝した日本生命レッドエルフの麻生麗名選手から、Tリーグの坂井一也理事長にボールをカットする姿をモチーフとしたトロフィーが返還され、3176人という超満員の観客が見守る中、開幕戦のスタートが告げられた。

早田ひな、平野美宇、張本美和の3選手がノジマTリーグ特別表彰

試合に先立ち、昨シーズン王者の日本生命レッドエルフからトロフィーが返還された


1番ダブルス 木下アビエル神奈川の長﨑美柚/張本美和が先取点
 3月の2023-2024ファイナルと同じ顔合わせとなった両チームの対戦。王者・日本生命レッドエルフはプレーオフMVPの笹尾明日香/麻生麗名で先勝を狙う。一方の木下アビエル神奈川はペアを変え、長﨑美柚と張本美和で挑んだ。
 試合は長﨑/張本が左右のコンビネーションで攻め込むが、笹尾/麻生がぐるぐる回りながら懸命にブロックして終盤まで競り合い9対9となるが、長﨑が強気の台上プレーで突き放し、長﨑/張本が先行する。
 第2ゲームは中盤まで互角の展開で7対7。ここで張本がバックハンドを決めて9対7とするが、笹尾がフォアハンドで回り込んで9対8として木下側がタイムを入れる。ここで作戦を整理した長﨑/張本が台上プレーから有利に立って押し切ってストレート勝ち。木下アビエル神奈川がファイナルで苦杯を喫した笹尾/麻生を攻略し、貴重な先取点を挙げた。

木下の長﨑(左)/張本が台上プレーからのコンビネーション攻撃で先取点

昨季ファイナル勝利の立役者、日本生命の笹尾(左)/麻生は懸命のブロックも及ばず

貴重な勝ち星を挙げ、満面の笑みでタッチ


2番 木下のエース張本美和が日本生命の赤江を打ち下す
 2番以降はシングルスとなるTリーグ。日本生命レッドエルフは、1月の全日本卓球でベスト4入りした赤江夏星を起用。一方の木下アビエル神奈川はパリオリンピックの女子団体で銀メダルを獲得した張本美和が2試合続けての登場。
 試合はラブオールから赤江がロングサービスで攻めるも、張本が待ってましたとばかり豪快な連続ドライブで跳ね返し、大観衆がどよめく。そのまま張本が攻めの姿勢を保ってリードを広げ、第1ゲームを先行した。続く第2ゲームは張本の攻めにミスが出て4対4となるが、気を引き締めてしっかりとドライブをコースに決めて8対4と引き離し、2連勝にあと1ゲームとした
 第3ゲームは赤江が意地の攻撃で立ち向かって3対4とするが、張本が目の覚めるようなライジング攻撃で追い抜き、一気に勝負を決めた。
 結局、張本美和が赤江夏星をシャットアウトし、木下アビエル神奈川が早くも勝利に王手をかけた。

パリオリンピック銀メダリストの張本美和が見事な攻撃で快勝

赤江は必死の強打で立ち向かったが、張本の責めに屈した


3番 木下のキャプテン・平野美宇が竹谷を振り切り、開幕戦勝利を確定
 いきなり追い込まれた王者・日本生命レッドエルフはTリーグ初出場となる竹谷美涼を抜擢。すし詰めで立ち見が出るほどのファンが待つ中、開幕戦勝利に王手をかけた木下アビエル神奈川はキャプテンの平野美宇の出番だ。
 オリンピックという緊迫の場面を経験した平野は、立ち上がりから硬さが見える竹谷に攻めかかり4対0とすると、ピッチの早い両ハンドで押して8対2と引き離す。点差を付けられて力が抜けた竹谷は、ようやくインターハイチャンピオンの一端を発揮。丁寧なブロックからの一撃強打でジリジリと追い上げて8対7となったところで平野が慌ててタイムを入れる。そのままジュースにもつれるが、Tリーグ独自の11点勝負の場面、竹谷がフォアハンドドライブをドスンと決めて、まさかの大逆転で1ゲームを先行した。
 気がつくとゲームを失っていた平野。第2ゲームも速さを見せて3対0とするが、竹谷がここでも見事な攻守で3対5と逆転し、4対8と引き離す。あっという間に追い抜かれた平野だが、ひるまず左右に厳しく決めて7対8と追いついて、日本生命がタイムで流れを止めにかかる。しかし、平野の特急は止まらず、6ポイント連取してマッチポイントを握ると、10対9の場面でレシーブをフォアハンドでクロスにフリックで打ち抜いて、ゲームカウントを戻した。
 こうなると互角の展開で、第3ゲームは点の取り合い。平野が3本連取して5対2とするが、竹谷がファインプレーのブロックで4本取り返して5対6と逆転する。この流れに付き合いたくない平野は、初球からクロスに強く打ち込んで5本連取して、悪い流れを断ち切った。すると第4ゲームは立ち上がりから平野が圧力をかけて7対0として、勝負を決めた。
 平野は高校1年生の竹谷の生きの良い攻守に苦戦したが、最後は攻撃力の差を見せて3対1で振り切って、木下アビエル神奈川が開幕戦の勝利を確定させた。

木下のキャプテン平野美宇は苦戦するも、最後は攻撃力の差を見せた

Tリーグ初出場の竹谷美涼は見せ場を作ったが、中盤に流れを持って行かれた


4番 日本生命の笹尾が木原との競り合い制して一矢報いる
 試合の勝敗は決したが、Tリーグの独自ルールで4対0で勝利するとさらに勝ち点が1つ加算される仕組み。
 4番、なんとか完封を阻止したい日本生命レッドエルフは笹明日香に1点を託した。勝ち点の上積みを狙う木下アビエル神奈川はパリオリンピックをリザーブ選手として帯同した木原美悠が登場。
 試合は立ち上がりから前陣での打撃戦。まずは木原がシャープなバックハンドで4本連取するが、笹尾がつなぎからの反撃で6本取り返して逆転。このまま終盤まで競って9対9となるが、笹尾がサービスからの展開で続けて決めて第1ゲームを先行。序盤にリードしながらひっくり返された木原。第2ゲームは目にも留まらぬ猛攻で圧倒し、ゲームカウントを戻した。
 こうなると木原のペースとなり、第3ゲームは中盤からサービスを生かした両ハンド攻撃で引き離すと、要所でバックストレートに決めて、シャットアウト勝ちに王手をかけた。このまま決めたい木原が第4ゲームも4対2とするが、笹尾はタイムを入れてから木原の足を止めて怒涛の8本連取でこのゲームを奪い、ゲームオールにもつれ込んだ。
 最終ゲームは6対6からのルール。両者譲らぬせめぎ合いで9対9となるが、笹尾が広角に揺さぶりをかけてラリーを制して逆転勝ちし、日本生命レッドエルフがなんとか一矢を報いた。

女子開幕戦 結果
木下アビエル神奈川 3対1 日本生命レッドエルフ
○長﨑美柚/張本美和 9,8 笹尾明日香/麻生麗名
○張本美和 6,7,5 赤江夏星
○平野美宇 -10,9,7,4 竹谷美涼
 木原美悠 -9,2,7,-7,-9 笹尾明日香○

 なお、詳しい記録等は Tリーグのホームページをご覧ください。

日本生命の笹尾は追い込まれたが、気迫の攻守で一矢報いた

木原は積極果敢に攻め込んだが、ここぞの場面で得点ならず



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