WTTファイナルズ福岡が、福岡県の北九州市立総合体育館で11月20（水）〜24日（日）まで開催される。この大会は、男女シングルスの年間ポイントランキング上位16名、男女ダブルスの年間ポイントランキング上位8組が出場し、優勝を争う世界屈指のハイレベルな大会だ。
初日の11月20日は男子シングルス1回戦8試合のうち、4試合が行われ、日本勢ではただ一人、張本智和が出場。梁靖崑（中国）に勝利し、ベスト8入りを果たした。
※写真は梁靖崑（中国）に勝利した張本智和
ヨルジッチ（スロベニア） 6,7,9 林高遠（中国）
ダン・チウ（ドイツ） -5,-7,5,8,13 林昀儒（中華台北）
張本智和（日本） 7,6,-9,10 梁靖崑（中国）
デュダ（ドイツ） -9,6,12,-6,9 F.ルブラン（フランス）
男子シングルスのファーストマッチとなったヨルジッチ（スロベニア）対林高遠（中国）は、ヨルジッチがストレート勝利で2回戦進出。持ち味である強烈なバックハンドでプレッシャーをかけ、高速プレーが持ち味の林高遠の良さを出させずに勝ち切った。
大激戦になったダン・チウ（ドイツ）対林昀儒（中華台北）はゲームオールジュースでダン・チウが勝利。序盤は林昀儒の切れ味鋭いプレーに押され、0対2と追い込まれたダン・チウだったが、第3ゲームから林昀儒のチキータを狙い打ちつつ、両ハンドで粘り強く食らいついて逆転勝利を収めた。
今日の男子シングルス最大のハイライトは、張本智和対梁靖崑（中国）。世界卓球2023ダーバンでの死闘が印象に残る両者の試合は、今回もハイレベルな打撃戦になるが、要所での果敢な回り込みが冴えた張本が2ゲームを連取し、王手をかける。このままストレートで難敵を退けたい張本だったが、簡単に軍門に降（くだ）るわけにはいかない梁靖崑の必死の両ハンドに第3ゲームを奪われると、第4ゲームもジュースにもつれる展開。ここを取られると一気に形勢が傾く流れだったが、「ホームの声援が大きな力になった。それが1番の勝因」という張本が、会場の大歓声を背に渾身（こんしん）のプレーで宿敵を撃破し、8強入りを決めた。
思い起こせば、会場の北九州市立総合体育館は張本にとって、6年前のジャパンオープンで優勝し、世界へ雄飛するきっかけになった場所だ。「もちろん自分の手で勝ち取りたいですが、（縁起の良さに）すがるところはすがりたい」と張本。縁も味方に付け、6年前の歓喜のリプレイを目指す。
WTTチャンピオンズ モンペリエを制し、今大会でも優勝に近い選手の一人と目されていたF.ルブラン（フランス）は、デュダ（ドイツ）の左腕から繰り出す思い切った両ハンドの前にゲームオール9本で敗れ、初戦でトーナメントを去った。
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WTT大会関連ページ：https://worldtabletennis.com/eventInfo?eventId=2947
（取材＝卓球レポート編集部）
