用具選びのポイント

初級者でも「トップ選手と同じ用具を使ってプレーしたい」という選手がいると思います。しかし、最初から特殊素材を使用したラケットや『テナジー』シリーズなどの反発力の強い用具を使ってしまうと、用具の力に頼った打球をしてしまうため、自分の力をボールに伝える打ち方が身につかなくなってしまいます。初級者にとって大切なのは、しっかりとしたフォームを身につけること。そのためには適度な弾みがあって使いやすく、しっかりとスイングできる軽量の用具がおすすめです。このページで紹介する初級者向けの用具を使うことが、上達への第一歩となるでしょう。

卓球のイロハを学ぶ組み合わせ

初級者には、ブレード形状が角丸のものがおすすめです。一般的に丸いブレードはラケットの操作性が良く、コントロールしやすいからです。また、ツッツキがやりやすく、ショートを覚えやすいので基本技術の習得には適しています。ラバーは、スポンジが軟らかいものがおすすめです。スポンジが軟らかいとボールがスポンジにより食い込み、ボールの飛び出す方向が安定するので使いやすいのです。コントロール系ラバーの『サフィーラ』と『フレクストラ』は、スポンジとシートがともに軟らかく適度な弾みを持つ、初級者にマッチするラバーです。『サフィーラ』や『フレクストラ』よりも多少弾むラバーを選びたいという選手は、ロングセラーラバーの『スレイバーFX』や、軟らかいシートとスポンジを組み合わせた『ラウンデル ソフト』をおすすめします。また、スポンジの厚みは「中」が良いでしょう。スポンジが厚くなると、弾みは高くなりますが、コントロールが難しくなってしまうので、初級者には「中」が使いやすく、様々な基本技術の習得に適しています。

表ラバー速攻型を目指す選手へ

初級者にとって前陣でフォアとバックの切り替えがしやすいブレード形状である角丸型の『ハッドロウJPV - R』と、スピードとスピンのバランスを追求した『インパーシャルXB』を組み合わせると、攻守のバランスを重視した扱いやすい用具となります。スマッシュとブロックをうまく織り交ぜ、速攻プレーのレベルアップを目指しましょう。

中級者へのステップアップを目指す選手へ

ある程度基本技術を習得し、もう少しで中級者となる選手へのおすすめは、ブレード形状が角丸の『ハッドロウJPV - R』と、"トレランス"を追求した『ロゼナ』の組み合わせです。特に『ロゼナ』は弾みが良いので、パワーがない選手でも無理なく威力がある打球を可能にし、打球者はコントロールを高めることに集中できます。また、回転がかけやすいので、回転量豊富なドライブやツッツキの習得にも向いています。ペンドライブ型としてステップアップを目指す選手におすすめです。

ツブ高攻守型を目指す選手へ

初級者にとって反転のやりやすさが特長のラケットの『ハッドロウ リボルバー』に、フォア面には前陣で回転をかけやすい『ロゼナ』を、バック面にはツブ高ラバー特有の変化が適度に期待でき、コントロールしやすい『フェイントOX』を組み合わせるのがおすすめの一例です。

レジェンド ・水谷隼氏が推奨する組み合わせ

“『水谷隼 メジャー』の開発において入門用のラケットとして重視した性能は、「スイング方向にボールが飛ぶ」「ボールが落ちにくい」「卓球台に収まりやすい」というものです。ネットミスを防ぐにはラケットを起こし、オーバーミスを防ぐにはラケットをかぶせるといったラケット角度の調整が必要です。しかし、初心者にとって、この二種類のラケット角度の調整は容易ではありません。そこで、ラケットをかぶせる調整のみで済むようにするために、「ボールが落ちにくい」性能を目指しました。
『ロゼナ』は、このラケットに組み合わせるラバーとしてお勧めです。できれば最初から『ロゼナ』を使ってほしいですね。「回転をかけやすい」「微妙なラケット角度やスイング方向の誤差を補い、プレーに安定感を生み出す」など、初心者の上達を後押しできるラバーだからです。 この組み合わせは、使いやすさを重視して弾みを抑えながらも、中陣でのドライブの引き合いもできるような弾みを持つ用具となっています。皆さんの上達を楽しみにしています!”——水谷隼

初級者向け ラケット&ラバーおすすめ組み合わせ

卓球選手としての基礎を築くために最も重要なのは、しっかりと体を使って自分の力で打つためのフォームを身につけることと、自分で回転をかけるための感覚を身につけることです。そのために選ぶべき、初級者向けの用具を紹介します。