来年の5月29日~6月5日に開催される世界卓球2017デュッセルドルフ(個人戦)の女子日本代表選考会が、12月23~25日までマエダハウジング東区スポーツセンター(広島)で行われ、加藤美優(吉祥寺卓球倶楽部)が優勝し、日本代表に内定した。
今回の選考会には40名が出場し、世界卓球の代表権を争った。第1ステージは32名の選手が4つのグループに分かれて対戦。各グループ上位2名が第2ステージに進出という条件の中、森(日本生命)、宋(中国電力)、鈴木(専修大)、山本(中央大)、芝田(ミキハウス)、松澤(十六銀行)、前田(日本生命)、森薗美月(サンリツ)が第2ステージに駒を進めた。
第2ステージは、第1ステージを勝ち抜いた選手に加えて、8名のシード選手たちが参加し、16名によるトーナメント戦が行われた。先日のワールドツアー・グランドファイナル21歳以下女子シングルスで優勝した早田(希望が丘高)が準々決勝で敗れるなどハイレベルな大会となる中、ベスト4には加藤、浜本(JOCエリートアカデミー/大原学園)、森薗(日立化成)、芝田が勝ち残った。
加藤は準決勝で芝田と対戦。芝田の回転量の多いバックハンドドライブにも苦しみ、ゲームをリードされる展開が続いたが、中盤以降は台から距離をとった攻撃でゲームの主導権を握り、4対2で勝利を収めた。
もう一方の準決勝では森薗が浜本に4対0で勝利。森薗は昨年の選考会の決勝で浜本に敗れていたが、この試合では終始、攻めの姿勢を貫いて浜本の固いブロックを打ち破った。
決勝は初の日本代表内定を狙う加藤と、昨年、一昨年とあと一歩のところで代表内定をつかむことができなかった森薗による対戦。試合は加藤が序盤から猛攻を仕掛ける。得意とするバックハンドからの展開で第1ゲームを11-8で先取すると、第2ゲーム以降も森薗の表ラバーを駆使したナックル性ボールなど、変化をつけたプレーに確実に対応。準決勝の芝田戦は好機でのミスも見られたが、決勝ではチャンスボールを確実に仕留める決定力の高さも見せて4対0で勝利を収めた。
この結果、加藤は1番乗りで世界卓球2017デュッセルドルフの日本代表に内定。先日の世界ジュニア選手権ケープタウン大会の女子シングルスで3位に入るなど、国際大会でも活躍する加藤の初めてとなる世界卓球でのプレーに期待したい。
■加藤美優のコメント
「まだ日本代表になったということが信じられないです。準決勝は、芝田選手の両ハンドドライブの精度が高く、苦しい試合になりましたが、台から距離をとって両ハンドを振っていったのが良かったと思います。決勝は、バック面に表ラバーを貼る森薗選手に対して、自分から攻めていけたのが良かったです。世界卓球は自分より強い選手ばかりだと思いますが、チャンスをつかむことができたので、無駄にすることがないよう挑戦者のつもりでがんばりたいです」
森薗は2年連続で決勝進出も代表内定に一歩届かず
浜本は昨年に続く選考会優勝とはならなかった
力強い両ハンドドライブで加藤に迫った芝田
選考会の試合結果は以下のホームページに掲載されています。
日本卓球協会:www.jtta.or.jp/