9月7~8日、15~17日にかけて所沢市民体育館(埼玉)、港区スポーツセンター(東京)で平成29年度秋季関東学生1・2部リーグ戦が開催された。男子1部は明治大、女子1部は早稲田大、男子2部は駒澤大、女子2部は筑波大が優勝を飾った。
【男子1部】明治大が2シーズンぶり44回目の優勝
明治大が2シーズンぶり44回目の優勝。明治大は最終戦の中央大に4対1で勝利して頂点をつかんだ。エースの森薗がシングルス6勝0敗とチームをけん引したほか、3年生の渡辺が優勝を決める決勝点を挙げるなど、要所でチームを救うプレーを見せて殊勲賞を獲得した。また、渡辺と同じく3年生の酒井、ルーキーの龍崎らもきっちりと役割を果たすなど、総合力の高さでインカレに続くタイトルを獲得した。
専修大は惜しくも2期連続優勝とはならなかったが、最終戦では三部らの活躍で早稲田大から勝利を収め、2位をキープした。
■明治大・高山幸信監督のコメント
「優勝できて率直にうれしいです。(大会を通して)初戦の日大戦を勝つことができてはずみをつけることができました。また、昨日の専修大との一戦を劣勢から逆転できたことで、次の早稲田大戦、中央大戦につながりました。
最終戦はエースの森薗をトップで起用しましたが、エースが1番で得点を挙げてチームに流れをもたらすことが僕がオーダーを考える上での柱になっています。特に、春のリーグ戦で森薗は伊丹に敗れていたこともあり、中央大は今回も伊丹をトップで起用してくるだろうという予測のもとで起用しました。
優勝を決めた渡辺は、春のリーグ戦で勝利まであと一歩のところから逆転負けをしたり、悔しい思いをしていましたが、今回は専修大戦の5番でゲームカウント0対2から逆転をしたり、早稲田の上村選手との試合でも0対2から逆転勝ちをしたり、重圧がかかる中で乗り切ってくれました。渡辺は同級生の酒井とともに来年、最上級生になる中で負けたくないという気持ちを全面に出して戦ってくれました。これまで苦しい戦いが続いていましたが、今大会では意地を見せて苦しい場面でも踏ん張ってくれました。入学当初から期待をしている選手なので、活躍してくれて非常にうれしかったです。
(1年間を振り返って)春のリーグ戦で、周りからは「明治は戦力が落ちるので優勝はないだろう」という話もありましたが、去年の秋のリーグ戦で優勝した後にいったように、戦力が落ちたところからどのように優勝に導くかが僕の仕事であり、そこで真価が問われると思っていました。春は僕が初出場の選手の起用法を迷ってしまったことが敗因でしたが、そこから選手の特性や性格を理解しながら起用することができるようになりました。出場している選手はもちろん、応援している選手も一丸となっての優勝でした。」
■主将・森薗政崇のコメント
「今回は優勝できると思っていなかったのでうれしいです。(最後のリーグ戦でしたが)長かったようで短かったですね。関東学生リーグは、苦しいコンディションの中で戦うことが多かったのですが、たくさんのライバルと対戦したり、たくさんの人に応援してもらえる大会だったので、戦い終えた今はすごく寂しいですね。(中央大戦で対戦した)伊丹には春のリーグ戦で負けていて、最後に伊丹と対戦して勝つことができて良かったです。
また、今大会は3年生の渡辺の活躍が印象に残っています。僕自身がここ最近不調で悩んでいましたが、用具を変えたり、練習内容を変えたりしてそれが良い方向に行ってユニバーシアードで優勝することができました。その経験があったので、ここ最近苦しんでいる(渡辺)裕介にもリーグ戦前の練習で、練習メニューを決めてあげたり、変化をもたらしたりするようにしました。
裕介からすると非常に苦しかったと思いますが、それに耐えて頑張ってくれました。今大会での活躍を通して、裕介自身も練習した分だけ強くなると感じてくれて良かったです。僕は後輩に何かを言うタイプではないのですが、裕介が実力がありながらも勝ち悩んでいるのは、練習の仕方が間違ったりということだと思ったので、少しでも彼のために役立つなら良かったなと思いました。自分のことではないけど、裕介が勝ち星を重ねてくれて本当にうれしかったです。」
【女子1部】早稲田大が4シーズンぶり5回目の優勝
早稲田大が最終戦で中央大との全勝対決を制して4シーズンぶりに頂点をつかんだ。中央大戦はトップで田中が山本怜との主将対決を制してチームに勢いをもたらすと、2番の阿部、3番の金子/鎌田の後輩も続いて3対0と優勝に王手をかけた。4番、5番を落としたものの6番で主軸の徳永がラリー戦で強さを発揮し、チームの優勝を決めた。殊勲賞には中央大戦のトップで勝利して、チームに流れを引き寄せた田中が選ばれた。
2位の中央大は早稲田大に敗れたものの最後まで粘りを見せるなど、チームが一体となったプレーを見せた。
■早稲田大・櫻井茂雄監督のコメント
「春のリーグ戦で中央大に敗れて優勝を逃していたので、勝つことができて良かったです。中央大戦はトップで田中が山本選手にストレートで勝ったことが試合の全ての流れを決めたと思います。田中のトップでの起用は、昨日までの試合の流れを見て、非常に調子も良く、インカレのときも山本選手に勝っていたので、1番で起用して真っ向勝負しようと思いました。
(決勝点を挙げた)徳永には勝負を意識せず、今までやってきたことを出し切るということを伝えました。力の入る場面だったと思いますが、勝利につなげてくれました。春のリーグ戦で負けていたという悔しさがインカレや今回のリーグ戦に生かされました。選手たち自身も相手選手のことを分析したりしていたので、その成果が出たと思います。
私は団体戦で勝つことをチームの方針にしています。1~4年生まで試合に出場する選手、出場しない選手関わらず、「団体戦優勝」というところにベクトルが向いています。そうした一体感がベンチでの雰囲気の良さにもつながっていて、非常に良いチームになってきていると感じています。」
■主将・田中千秋のコメント
「全勝という形で終えることができてうれしく思っています。特に中央大学には春のリーグ戦でストレート負けをしていて、インカレでは勝っていましたが、油断はしていませんでした。(中央大との試合にあたって)相手選手のビデオを見たり、チームの中で、どのように戦うかを話し合ったりして対策を練っていました。
私自身はトップで山本選手と対戦しましたが、インカレのときに勝っていたので、そのときの対策を生かそうと思って今回も対戦しました。。
(最後のリーグ戦でしたが)過ぎてしまうとあっという間でした。リーグ戦は一番楽しみにしていた大会でもあり、気持ちが入る大会だったので。最後は優勝できた良かったです。学年が上がっていくに連れてチームに対して思いが強くなり、後輩と話すうちに自分が試合に出なくてもチームメートに勝ってほしいという気持ちが強くなりました。これで終わりだと思うと寂しいです。今の後輩たちは試合に出ている選手も多いので、自分たちらしいチームをつくっていってほしいです。」
【2部リーグ戦】駒澤大と筑波大が優勝!
2部リーグ戦では男子は駒澤大、女子は筑波大が優勝を果たし、1部昇格を果たした。駒澤大はキャプテンの松田、上野らが主軸となって接戦をものにして1部復帰を決めた。筑波大は全勝で迎えた國學院大との最終戦でストレート勝ち。主将の小室、田口らがチームをけん引して全勝優勝を果たした。