リオ五輪での福原愛さんのプレー
福原愛さん(ANA)が10月21日、自身のオフィシャルブログで選手生活を終えることを表明した。2016年のリオ五輪以降は、結婚や出産もあり競技を休止していたが、今回、正式に区切りをつけた形になった。今後は選手としてではなく、別の形で卓球に恩返しをしていくそうで、すでにTリーグ理事にも就任している。
福原さんは3歳で卓球を始めるとテレビなどに取り上げられ、「泣きむし愛ちゃん」の愛称で親しまれた。5歳10カ月の時に史上最年少で全日本選手権大会バンビの部にすると、バンビ・カブ・ホープスで7連覇。そして、2003年に14歳で世界卓球選手権大会(個人戦)に初出場すると、いきなり女子シングルスベスト8に入り、一躍世界のトップアスリートの仲間入りを果たした。また、世界卓球選手権大会の団体戦では銅メダル4回(2004年、2006年、2008年、2010年)、銀メダル1回(2016年)という活躍。世界卓球選手権大会個人戦の混合ダブルスでは岸川聖也選手(ファースト)とともに銅メダルを獲得している(2011年)。
オリンピックでは、2004年アテネ、2008年北京、2012年ロンドン、2016年リオの4大会に出場。ロンドン五輪では女子団体で銀メダルを獲得し、これは日本の卓球界で初の五輪メダルとなった。また、リオ五輪でも女子団体銅メダルを獲得した。
全日本卓球選手権大会(一般の部)ではタイトルに届かず苦しい時期もあったが、平成23年度(2012年1月)に初優勝を果たすと、翌平成24年度(2013年1月)も連覇を遂げた。
競技者としてのパフォーマンスと成績に加え、その人柄で多くの人々に愛されてきた福原さん。福原さんが選手として卓球界に残した貢献は計り知れない。そんな福原さんのこれまでの歩みに敬意と感謝を捧げる。そして、今後のご活躍も楽しみにしていきたい。
文=川合綾子