22連覇を達成した岡プロ
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この大会は障害の程度によるクラス分けを行わずに、立位の部の日本一、車いすの部の日本一を決定する。前回までは「障害者ジャパンカップ」の呼称だったが、パラリンピックの方式に合わせて肢体不自由者と知的障害者の卓球協会・連盟が分化したことにより、「ジャパン・オープン肢体不自由者選手権大会」と改称された。
落ち着いたプレーで優勝を勝ち取った
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宇津木(手前)は中出を破って決勝進出
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藤原が順当に勝利
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車いす男子の部では、ジャパンカップ時代から連勝記録を伸ばしている岡紀彦(岡山)が22連覇を達成。準決勝の吉田信一(東京)戦はフルゲームとなったが、落ち着いたプレーで乗り切った。2位は宇津木孝章(東京)。準決勝では会場を揺るがさんばかりの気迫を見せ、昨年2位の豪腕・中出将男(大阪)を下した。
車いす女子の部は、藤原佐登子(愛知)が危なげなく優勝。前回優勝の別所キミヱはエントリーしなかった。
垣田、王座に返り咲き |
工藤は6度目のV
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立位男子の部は垣田斉明(熊本)が2年ぶり2度目の優勝。巧みなサービスとダイナミックな攻撃で勝利した。2位は米倉直敏(福岡)。鋭いフォアハンドスマッシュで前回優勝の立石アルファ裕一(福岡)を下したが、今年も垣田に敗れて初優勝はならなかった。
立位女子の部は工藤恭子(熊本)が安定した強さで2年連続6度目の優勝を飾った。2位の小田美賀子(福岡)は決勝第3ゲームの途中で無念の棄権となった。
好試合となった団体戦・車いす混成の部決勝
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団体戦・車いす混成の部は東京身体障害者卓球連盟Aが2年ぶり7度目の優勝。吉田を軸とした新たなメンバー構成で臨み、苦しい勝負を乗り越えて栄冠をつかんだ。
団体戦・立位男子の部は、個人戦の1位、2位、3位(垣田・米倉・立石)の強豪で固めた福岡県が優勝。単複に目覚ましい活躍を見せた垣田は、個人戦との2冠となった。
団体戦・立位女子の部は九州障害者卓球連盟Aが優勝。エースとして活躍した工藤も個人戦との2冠となった。
■個人戦・車いす男子の部
優勝 岡紀彦(岡山)
2位 宇津木孝章(東京)
3位 吉田信一(東京)
3位 中出将男(大阪)
■個人戦・車いす女子の部
優勝 藤原佐登子(愛知)
2位 山田良子(熊本)
3位 石橋栄(大阪)
■個人戦・立位男子の部
優勝 垣田斉明(熊本)
2位 米倉直敏(福岡)
3位 立石アルファ裕一(福岡)
3位 本多利行(愛知)
■個人戦・立位女子の部
優勝 工藤恭子(熊本)
2位 小田美賀子(福岡)
3位 伊藤千恵子(東京)
3位 藤岡明美(徳島)
■団体戦・車いす混成の部
優勝 東京身体障害者卓球連盟A
2位 ドマーニ卓球クラブA
3位 湘南卓球クラブ
3位 東京身体障害者卓球連盟B
■団体戦・立位男子の部
優勝 福岡県
2位 レスポアール
3位 YST
3位 長居卓友会A
■団体戦・立位女子の部
優勝 九州障害者卓球連盟A
2位 レスポ・SST
3位 東京身体障害者連盟A
3位 長居卓友会
なお、本大会の模様は 5月号(4/20発売予定)に掲載予定。
現地取材班:川合綾子(卓球レポート編集部)