1. 卓球レポート Top
  2. 大会
  3. 国内大会
  4. その他の国内大会
  5. インカレ 広島で開催 ~青森大学と朝日大学が優勝~

インカレ 広島で開催 ~青森大学と朝日大学が優勝~

 平成20年8月7~10日、広島県・広島市東区スポーツセンターで第78回全日本大学対抗選手権大会、通称インカレが開催された。
 男子は青森大が2年ぶり6回目、女子は激戦を次々と制した朝日大学が初優勝を飾った。


男子は青森大学が優勝 ~決勝で中央大学を下す~

0811-m1.jpg
男子優勝 青森大学(2年ぶり6回目)

 男子の決勝は青森大と中央大の対戦となった。決勝まで1本も落とさずに順当に勝ち上がってきた青森大。対して、森田・瀬山を中心に準決勝の筑波大戦をストレートで下した中央大も決勝まで2失点とどちらも安定した力を見せている。

 トップは青森大・大矢と中央大・瀬山の青森山田高校の同級生対決。第1ゲームは大矢が取ると、第2ゲームからは瀬山が鋭いバックドライブが決まりだし10-6と瀬山がリード。しかし大矢はここから10オールに追いついた大矢が13-11で取りゲームカウントを2-0とした。後がない瀬山は第3ゲームも10-8とリードするもチャンスボールをミスしてまたも追いつかれると大矢が14-12で青森大に先取点をもたらした。大矢は常にリードされる展開から終盤に追いつきジュースを制する精神力を強さが光った。
 2番は青森大が坪口に対して中央大は吉田。試合は坪口が素早いフットワークから強烈なフォアハンドを連打して吉田を圧倒。ストレートで勝利して、青森大が早くも優勝に王手をかけた。
 3番ダブルスは松平・垣原vs森田・瀬山。第1ゲームは青森大ペアが11-8と先取。しかしここから中央大ペアの両ハンドドライブが次々に決まり青森大ペアにもミスが続いて中央大ペアが勝利。青森大ペアは緊張からか終始動きが硬かった。
 4番松平対森田の試合は松平が1、2ゲームをサービスからの力強いドライブで連取すると第3ゲームも10-8と青森大がマッチポイントをつかむ。しかし、力が入った松平はチャンスボールをミスするなど4連続失点でこのゲームを失ってしまう。しかし、第4ゲームは出だしから気合いが入った松平、10-8と再びマッチポイントをつかむと、最後は激しいラリーから松平が中陣から強烈なバックドライブで森田のフォアを打ち抜いて優勝を決めた。

青森大学坪口道和主将のコメント 「1ヶ月ぐらい前から大学、高校、中学と全部取るつもりで練習してきたのでうれしいというよりホッとしています。ポイントは愛知工業大学との試合でした。全員が向かってくるチームなので僕らが受け身になってしまいました。しかし今日の準決勝、決勝は僕らが向かって行けたのがよかったと思います。次の目標は全日本団体です。メンバーも揃っていますしまだ試合まで時間があるのでレベルアップして優勝したいです」。


0811-m2.jpg

大矢、粘りのプレーで快勝

0811-m3.jpg

坪口が得意のドライブで圧倒

0811-m5.jpg

中央大はダブルスで一矢も・・・

0811-m4.jpg

最後は賢二が締めた


女子は、朝日大学が優勝 ~立命館に逆転勝ち~

0811-w1.jpg
女子優勝 朝日大学(初優勝)

 女子は昨年のインターハイチャンプの若宮が加入し念願の初優勝を目指す立命館大学と、ともに初優勝を目指す朝日大学の試合となった。
 立命館大はトップに一昨年のインターハイチャンプの宇土を起用。対する朝日大は右シェークフォア裏ソフトバック粒高の中村。宇土が有利かと思われたが、試合が始まると宇土は中村のバックの変化に対応できず7-11で第1ゲームを落としてしまう。第2ゲームも3-6とリードされるがロングサービスを多用してなんとか15-13で取り返しゲームカウントは1-1のタイに。しかし第3ゲームになっても中村のサービス、変化、要所で見せる反転しての裏ソフトでのバックのミート打ちが宇土を翻弄しこのゲームを取ると第4ゲームも流れは変わらず最後は10-7から中村がサービスエースを取って朝日大が先制。
 まさかの黒星スタートとなった立命館大学。2番はスーパールーキー若宮と朝日大の主将岡田。若宮は打球点の早い超攻撃プレーで第3ゲームこそジュースで落としたが、第4ゲームは序盤から4-1,8-4とリードを広げ11-6で勝利した。
 勝負のダブルス。ここまで立命館大は早稲田戦、淑徳大戦でいずれもダブルスをフルゲーム9本で勝利し、対する朝日大は中京大、愛知工業大、神戸松蔭女子学院大戦をすべてフルセットで勝利してお互いに勝ち上がってきている。ダブルスを取った方が優勝に大きく近付くと思われる一戦はまたもフルゲームにもつれる大接戦に。最終ゲーム立命館大ペアは絶好調で岡本がフォアハンドスマッシュ、若宮がバックハンドスマッシュを次々にコートにたたき込み10-3と一気に突き放すと11-6で勝負のダブルスを制し、優勝に大きく近付くポイントをあげた。
 ここで立命館大はカットマンの中川が登場。中川は早稲田大戦、淑徳大戦で決勝点をあげるなどここまで全勝の大活躍。第1ゲームを4点であっさり奪うと一気に優勝ペースだったが朝日大の大野の粘り強いカット打ちの前に中川にミスが出始め、2ゲームを連取される。第4ゲームも10-8から長いラリーの末に中川のツッツキミスで優勝の行方はラストに持ちこされた。
 ラストは岡本対浦。第1ゲーム5-5,8-8、9-9と一進一退の攻防から岡本が3球目バックハンドを2回ミスして浦が大事な第1ゲームを奪うと、第2ゲームも浦がしゃがみ込みサービスからの3球目フォアハンドドライブを決めて優勝にあと一歩とした。優勝に向けて負けられない岡本は、粘り強いラリーから浦のドライブを上からたたいて3、第4ゲームを取り返し試合の行方はまたも最終ゲームへ。最終ゲームが始まると浦がいきなり強烈なフォアハンドドライブをバックストレートに放ち勢いに乗ると浦のバックハンドの連打に全くミスがなくあっという間に9-1になると最後は岡本のバックハンドがネットにきらわれてオーバーして朝日大学の初優勝が決定した。

朝日大学吉田國男監督のコメント 「奇跡が起こったという感じですね。ポイントは愛知工業大戦でのダブルスでした。2-7とリードされているゲームをタイムアウトから逆転したのですがあのダブルスを負けたら試合も負けていたような気がします。これをはずみにしてさらに成長して後期の日本リーグでは1部に昇格できるように頑張りたいです」


0811-w2.jpg

中村が宇土を下す金星

0811-w3.jpg

エース若宮が2点取りの活躍


0811-w4.jpg

大野が流れを引き戻した

0811-w5.jpg

そして、浦が決めた


今大会の模様は 10月号(9/20発売予定)に掲載予定。
 現地取材班:奥野和人(卓球レポート編集部)

\この記事をシェアする/

Rankingランキング

■大会の人気記事

NEW ARTICLE新着記事

■大会の新着記事