シチズンカップ 第21回日本卓球リーグ・ビッグトーナメント山口大会が平成24年4月15日、ソルトアリーナ防府(山口・防府)で開催された。
山口県に縁のある吉村真晴(愛知工業大学)、岸川聖也(スヴェンソン)、石川佳純(全農)ら世界卓球2012ドルトムント日本代表が参加し、多くの観客が詰めかけた。
試合は上位進出が期待させた選手が早いラウンドで次々と姿を消す波乱の展開となった。
男子は第1シードの吉村が初戦となった2回戦で軽部(シチズン)にゲームオールで惜敗。第2シードの岸川も1試合目となった2回戦で松平賢二(協和発酵キリン)に防戦となりストレートで完敗した。
女子は石川が2回戦で山梨(十六銀行)に1対3で敗れる波乱。世界卓球2012ドルトムント日本代表の藤井寛子(日本生命)は2回戦で阿部(サンリツ)の変化球の前にストレート負けした。
男子決勝は、吉村、高木和(東京アート)という強豪を連破した軽部(シチズン)と、準決勝で松平に逆転勝ちした伏兵の平屋(原田鋼業)という仙台育英高校OBが対決した。ここまでぶつ切りカットからの一発ドライブで会場を沸かせてきた平屋だが、先輩の軽部には歯が立たなかった。軽部は目が覚めるようなシャープな両ハンドドライブを連発して平屋を圧倒。見事なストレート勝ちでシチズンカップを手にした。
女子決勝は山梨、森薗(日立化成)という速攻選手を下した福岡(中国電力)と藤井寛子、若宮、石垣という日本生命勢を3連破した阿部(サンリツ)が対戦した。異質攻守型同士の対決は両者譲らずゲームオールとなったが、最後は阿部が強気の攻めで振り切った。阿部は父の博幸氏(昭和55年全日本チャンピオン)が生まれた山口県でうれしいビッグタイトルを獲得した。
大会の記録は日本卓球リーグのホームページに掲載されています。
http://www.jttl.gr.jp
なお、今大会の模様は卓球レポート6月号(5/20発売)に掲載予定。
現地取材班:兼吉秀洋(卓球レポート編集部)
<写真は上から、軽部隆介(シチズン)、平屋広大(原田鋼業)、阿部恵(サンリツ)、福岡春菜(中国電力)>