女子シングルスの決勝は福原愛(ANA)と石川佳純(全農)という昨年と同じカードとなった。多くの観客が最も望んでいたこの対戦に会場の熱気は今大会最高潮に達した。右ひじの手術からわずか4カ月で完全復活を遂げた福原とオリンピック女子シングルス4位のプライドをかけて皇后杯を取り戻しにかかる石川の戦いの火ぶたが切られた。
第1ゲームは石川のサービスに対してツッツキでレシーブする福原を石川が先に攻める展開で11-6と先制。
第2ゲーム、福原はレシーブに変化をつけて台を出たサービスに対してはループドライブ、フォア前のサービスに対してはバックハンドで対応するなどして、このゲームを11-7で取り返す。
第3ゲーム、石川が6-0と引き離し、このリードを保って11-4で石川。
第4ゲームは競り合いに。福原が石川の強打に対してバック側に手を伸ばしスーパーブロックを決めれば、石川はレシーブでバックハンド強打をさく裂させる。石川が9-9になったところでタイムアウト。このゲームの行方が勝負を大きく左右することは間違いない。しかし、ここから福原は強気のレシーブ2本でこのゲームを11-9で決めた。
第5ゲーム、福原は石川のバック側を狙ってチャンスをつくり、決める展開で11-9としV2に王手。
第6ゲームは完全に調子をつかんだ福原ペース。ロングサービスから思い切って回り込んで3球目を決めるなど足を使った速いプレーも見せ会場を沸かせた。8-2と大量リードから打球点の早いバックハンドで決めると誰もが福原の優勝を確信した。最後は石川のレシーブミスで幕を閉じ11-3。見事全日本2連覇を達成した。手術明けでプレッシャーはなかったとはいえ、これまでの全日本を通して最も「強い福原愛」を披露してくれたのではないだろうか。
福原愛(ANA) 6-11、11-7、4-11、11-9、11-8、11-3 石川佳純(全農)
今大会の詳しい情報・記録は日本卓球協会ホームページに掲載されています。
日本卓球協会:http:/www.jtta.or.jp
記録ページ:http://www.jtta.or.jp/AJ/result2012/
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