平成25年度全日本選手権大会(ホープス・カブ・バンビの部)が、7月26~28日までグリーンアリーナ神戸で開催された。
小学5・6年のカテゴリーになるホープスは、大人顔負けのプレーをする選手が多い。
男子は昨年2位の加山裕(華兵ロードスカイ・兵庫)が優勝。遠心力を生かしたフォアドライブと打球点の早いバックハンドで、準決勝で宇田幸矢((Meiji c.s.c.・東京)、決勝で戸上隼輔(松生TTC・三重)を下した。
2位の戸上はなんでもできるオールラウンドプレーヤー。3位の宇田は集中力が切れて敗れた。もう1人の3位は5年生の小林広夢(ワイワイ卓球・東京)。フットワークを生かしたフォアドライブを武器に上位に食い込んだ。
女子は第1シードの桑原穂実(豊田町卓球スポーツ少年団・静岡)が安定感のあるプレーで危なげなく優勝。本命が存在せず、混戦が予想されていたが桑原の総合力が光った。2位に入った長崎美柚(岸田クラブ・神奈川)は5年生ということもあり、来年は優勝候補筆頭になるだろう。
小学3・4年生のカテゴリーのカブは、パワーこそないがテクニックを身につけた選手を見つけることができる。
男子で優勝した張智和(仙台ジュニアクラブ・宮城)は、攻撃力の高さがずば抜けていて、バンビで2回、カブで1回優勝しており、今大会の優勝で4年続けてタイトルを獲得したことになる。他の選手との力の差は歴然で、来年、再来年と前人未踏の記録樹立も夢ではないだろう。
2位の篠塚大登(卓伸クラブ・愛知)はとてもいいフォアドライブを持っていて、なかなかの好選手だ。
女子は伏兵の伊東心優(太陽卓球クラブ・静岡)が優勝を飾った。スピードがあり、伸びるロングサービスからの両ハンドスマッシュで一気に優勝をさらった。2位の中森帆南(川西ギャラントム・兵庫)は異質攻撃型らしく、頭をつかったプレーで勝ち上がった。
小学2年生以下のカテゴリーのバンビには、幼稚園児も出場するなど、逸材の宝庫。
男子で優勝した杉本和祗(礼武卓球道場・東京)は、このカテゴリーではめずらしいロビングを使った戦術でプレーする選手。ボールセンスの良さとボディーバランスの良さなど、将来が楽しみな選手だ。2位の薛史斗(かほくジュニア・石川)は、とにかくサービスがうまい。よく切れた下回転サービスでサービスエースを決め続けた。
女子は原芽衣(小山ジュニア卓球クラブ・栃木)が、昨年のベスト32からジャンプアップして優勝を飾った。基本がしっかりしていて、左右に振られても体勢を崩さないことが素晴らしい。2位の阿久根みこ(双葉卓球クラブ・山形)も好選手だが、原に競り負けた。
詳細な記録は日本卓球協会のホームページをご覧ください。
日本卓球協会:http://www.jtta.or.jp
今大会の模様は卓球レポート9月号(8/20発売)に掲載。