平成26年6月11~15日、郡山総合体育館(福島)で平成26年度前期日本リーグ郡山大会が開催され、男子1部で東京アート、女子1部でアスモが優勝した。
今大会は東日本大震災被災地での開催のため、入場料が全日無料。連日、多くの卓球ファンが詰めかけた。
また、緊迫感が増した好試合・好ラリーの展開や、試合時間の短縮を目的に、シングルスの最終ゲームが6オールから11本先取、ダブルスが3ゲームマッチになるなど新たな試合方式が導入され、これまで以上に白熱した戦いが繰り広げられた。
【男子1部】優勝 東京アート
男子1部は東京アートが2期ぶり21回目の優勝を飾った。最後は協和発酵キリンとの全勝対決を制し、昨年の後期リーグでのリベンジを果たした。
昨年と同様のメンバーが安定感のあるプレーを見せ、頂点に立った東京アート。全勝で迎えた最終戦は上田や森本といった新戦力を加えた協和発酵キリンとの対戦。1番は張対笠原の1戦。ビッグ・トーナメントでも対戦した両者の1戦は、固いブロックを軸に攻撃した張が勝利。張は最高殊勲選手賞も受賞した。2番では塩野が決して相性のよくない松平に対して粘り強く戦い、逆転勝ちを収めた。ダブルスは松平・上田ペアがゲームオールジュースの激闘を制して、1点を返した。4番は大矢対森本。第1ゲームは森本の回り込んでからのフォアハンドドライブが決まり先取したが、第2ゲーム以降は大矢が両コーナーを巧みに打ち分けて逆転勝利。見事に全勝優勝を飾った。
2位は1敗の協和発酵キリン、3位には2敗の愛知工業大学、4位には日鉄住金物流となった。
【女子1部】優勝 アスモ
混戦が予想された女子1部では、アスモが2012年の後期日本リーグ大阪大会以来、3期ぶり2回目の優勝を果たした。
アスモは日本生命に敗れたものの6勝1敗で優勝。新加入の姚俊羽がリーチを生かした両ハンド攻撃で得点を重ね、全勝をマーク。最高殊勲選手賞を受賞するなど優勝に大きく貢献した。また、石塚・平田は3ゲームマッチになったダブルスで、抜群の安定感と勝負強さを見せ、6勝1敗の好成績を残し、優秀ペア賞を受賞した。勝てば優勝が決まる最終戦でも、それぞれが力を出し切り、チーム一丸で優勝をつかみ取った。
日立化成と日本生命は5勝2敗で並んだが、得失点差で上回った日立化成が2位、日本生命が3位になった。4位はサンリツ。中国電力と勝敗で並んだが得失点差で上回った。各チームの力が拮抗しているだけに後期も混戦が予想されるだろう。
男子2部では朝日大学が全勝優勝。苦しい試合もあったが、劣勢をはねのける勝負強さが光った。2位は信号器材になった。
女子はJOCエリートアカデミーが優勝。最高殊勲選手賞を受賞した加藤美優は出場した試合のうち、失ったゲーム数はわずかに1とその実力を発揮し、チームの全勝優勝に大きく貢献した。2位には広島日野自動車が入った。
大会の記録は日本卓球リーグのホームページに掲載されています。
日本卓球リーグ実業団連盟:http://www.jttl.gr.jp/
今大会の模様は卓球レポート8月号(7/20発売)に掲載されます。