男子シングルスは呂翔、薛飛と2人の中国選手を破り決勝進出を果たした村松が、決勝で3人目の中国選手・于子洋に挑み頂点を目指したが、競り合いながらもあと一歩及ばず、最後の世界ジュニアを2位で終えた。
于子洋は決勝の緊張感から解放され両手を高く挙げた
容赦なく襲いかかる于子洋のフォアハンドドライブ
村松は粘り強く拾い続けたが……
村松は悔しさの残る2位
<男子シングルス決勝>
于子洋(中国) 9,7,9,9 村松雄斗(日本)
4大会目にしてようやくベスト8の壁を越えた村松が中国選手を2人倒して決勝の舞台まで駆け上がってきた。対戦する于子洋は先に行われた男子団体の決勝でストレートで敗れている相手だけに苦しい戦いが予想された。
第1ゲームは点差が開かない一進一退の攻防が続く息苦しい展開。序盤からフォアハンドで果敢に攻めてくる于子洋に対して、村松はカットで粘り強く対応。9-9までもつれるが、攻撃ミスに続いてバックカットをミス。
第2ゲームも一進一退の攻防が続くが、後半で于子洋の回転量の多いカット打ちに村松のミスが出て離され于子洋が2ゲーム連取。
第3ゲーム、于子洋の強打で2-5と離されたところで田㔟監督がタイムアウト。点差は4点まで開いたが、村松は3球目でバックハンドドライブを振り抜くなどアグレッシブなプレーで8-9と迫ったところで今度は劉国正監督がタイムアウト。9-9に追いつくも、最後は于子洋が短く止めたツッツキに対して村松がミス。0対3と後がない状態に。
第4ゲームは于子洋の強打と前後の揺さぶりに食らいつく村松が9-9までついて行くが、最後は村松が中陣から放ったフォアハンドドライブがオーバー。新しい世界ジュニアチャンピオンに輝いたのは于子洋となった。
これで、今回の世界ジュニア上海大会は全7種目を中国が完全制覇。日本は男子団体、女子団体、男子シングルス、女子ダブルスの4種目で決勝まで勝ち残ったがタイトルを取るには到らなかった。
■村松雄斗選手のコメント
「0対4で負けてしまいましたが、3ゲーム9-9から凡ミスして負けてしまったので、そこが差だと思いました。相手の強いボールを警戒しながら待っていたので、それでつなぎのボールに対応できませんでした。相手はミスしてもどんどん打ってくるのでそれが嫌でした。引き合いには自信がありましたが、予想以上に相手のボールが速くてうまく入りませんでした。
団体ではずっとミドルを攻められてやられたので、ミドルを徹底して練習してきました。ミドルはうまく対応できていましたが、勝負どころで縦回転のサービスを使われて甘いレシーブを早い打点でバック深くに打たれるなど、違う戦術を使われてそれでミスしてしまったのが敗因だと思います。
決勝まで来れたことはうれしく感じますが、最初の目標は優勝でした。丹羽さんや松平健太さんが優勝して世界で活躍しているので、今回優勝して弾みをつけたかったのですが、やっぱり2人とはまだ差があると感じました。
ただ、もっと上に行けると思うので、これで満足しないで次の大会は優勝目指して頑張りたいです」
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今大会の模様は卓球レポート2月号に掲載します。