女子シングルス決勝は、森薗の挑戦を退けた石川佳純の2連覇、混合ダブルス、女子ダブルスに次ぐ三冠という記録で幕を閉じた。
女子シングルス決勝
石川(全農) 11-7,2-11,11-8,11-5,11-7 森薗(日立化成)
同世代で過去何度も対戦している2人だが、対戦成績では圧倒的に石川が優勢。だが何が起こるのかわからないのが全日本の決勝だ。
激しい打ち合いからスタートしたこのゲームは、思い切って攻める森薗に石川が対応。リスキーな攻めの森薗にミスが出て、石川が8-4とリード。石川が安定したプレーで第1ゲームを11-7で先制。
第2ゲーム、3球目攻撃、レシーブ攻撃とラリーに持ち込ませずに森薗が6-0と大きくリード。森薗が攻撃の手を緩めずに攻め続け11-2で1ゲームを返す。
第3ゲームは、フォアハンドで森薗のフォア側を攻めた石川がリード。森薗も粘るが、石川の攻勢を覆せず、9-5と石川がリード。森薗は食い下がるが、2本のサービスミスなどが響いて11-8で石川。
第4ゲームもフォアハンドで攻める石川の球威に森薗がオーバーミスを多発。自分から攻めたいがなかなかチャンスがつくれずに、11-5で石川が優勝に王手。
森薗のバックハンド連打をしのいだ石川が3-0とリードしたところで森薗がタイムアウト。森薗も意地のフォアハンド強打などで得点し、6-7と追い上げるが、石川が集中したプレーで10-6とマッチポイント。森薗がフォアで1本返すも、石川のコースを突いた3球目バックハンドに森薗が手を伸ばすもオーバーミス。石川佳純が2年連続3度目の優勝。昭和35年度の山泉和子以来、54大会ぶりの三冠に輝いた。
■石川佳純のコメント
「三冠を達成できて本当にうれしいです。思っていた以上に苦しい試合の連続で、なんとか乗り越えられて、コーチや支えてくれた周りの人に感謝したいです。
調子がよくない中で三冠が取れたことは本当に大きな自信になったし、去年の優勝とは違った大きな一歩を踏み出すことができたんじゃないかと思うので、5月の世界卓球やリオオリンピックに向けてもっともっと実力を上げて世界に挑戦したいと思います」
■森薗美咲のコメント
「決勝の舞台の雰囲気に思った以上に飲まれてしまいました。技術的にも私の方が下なので、もっと思い切っていっていい試合をしたかったんですけど、そこが残念です。
2ゲーム目は自分のやりたいこと、戦術がしっかりできましたが、3ゲーム目からは長いサービスがきて、それをバック面の表ソフトラバーで持ち上げる展開になってしまいました。
今大会2位になれたことは自分自身を褒めたいと思います。オリンピック出場を狙っているので、これからも今回得たことを自信にして頑張ります」
詳しい情報は日本卓球協会ホームページに掲載されています。
日本卓球協会:http:/www.jtta.or.jp
全日本卓球(特設サイト):http://japantabletennis.com/zennihon2015/
記録ページ:http://www.jtta.or.jp/AJ/result2014/
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全日本選手権大会の特集は卓球レポート3月号(2月20日発売号)に掲載します。