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第42回全国高等学校選抜大会 ~愛工大名電と四天王寺が優勝~

第42回全国高等学校選抜大会が3月26~28日、高松市総合体育館(香川県)で開催された。選抜大会は新学期を間近に控えた1・2年生による学校対抗の団体戦と過去に選抜大会やインターハイ、全日本選手権大会などへの出場経験がない選手による男女シングルスが行われる大会だ。夏のインターハイに次ぐ大きな全国大会ということもあり、白熱した試合がが3日間に渡って繰り広げられた。


【男子学校対抗】 愛工大名電高が19年ぶりの優勝!

愛工大名電が19年ぶりの優勝

シングルス全勝で殊勲賞を獲得した松山

決勝で起用された大西は青山を破る金星

百瀬は大舞台で高取に初勝利を挙げて優勝を決めた

今大会は強豪・青森山田が不在の中、昨年優勝で第1シードの野田学園と第2シードの愛工大名電が決勝に勝ち上がった。
2台進行で行われた決勝は、全日本ジュニア3位の野田学園・青山、伊丹が1番、2番で登場し、愛工大名電の大西、松山に敗れ野田学園は0対2と苦しいスタート。青山/高取のダブルスで廣田/松山に一矢報いるが、4番の高取がこれまで1度も敗れたことがないという百瀬に敗れ、連覇を逃した。
優勝した愛工大名電は平成7年度大会以来、19年ぶりの優勝。今枝監督が就任してからは全国大会初優勝となった。

今枝監督は「監督としては自分自身初めての優勝なので感激です。後からもっと実感するんでしょうけど、感激です。うちは選手本人たちにある程度任せて、私は助言する程度なんですけど、今まで以上に選手たちは練習を多くやってきました。今までは、(特定の学校や選手に対する)対策ということを真剣にやってこなかったのですが、今回は対策もしっかり考えてきて、それが僕の仕事でした。それで、本人たちがその気になって優勝してくれたんだと思います。この大会が監督になって21回目の全国大会ですが、これまで2位が8回、3位が9回、『俺はここまでしか来たことがない。後はお前たちが自分の力を出してくれ』ということはお願いして決勝戦を迎えました。昨日までは負けてはいけないと思って試合をしていましたが、今日はよく力を発揮してくれました。準決勝も苦しいところで踏ん張ってよく勝ってくれたと思います。
決勝は、全日本(ジュニアの部)ベスト4を2枚相手に2対0で勝つということは想定を超えていることでしたが、力ある2人だったので思い切ってやってくれれば、引けを取らない選手だということは思っていました。4番の百瀬も高取から1ゲームも取ったことがないということをオーダーが決まってから聞いてびっくりしましたが、大会に向けて百瀬については他の子と違ういろいろなことをしてきたので。まだ信じられないです。
インターハイは青森山田が出てきても優勝を目指すという目標は同じなので、後はどれだけ自分たちを追い込んでレベルアップして、日本だけじゃなくて未来も見て頑張ってほしいです。下から中学校日本一の強いメンバーが上がってくるので、ここで自分の名前を挙げて夏へつなげなくてどうするという話を再三しました。その思いに応えて奮起してくれたことは本当に素晴らしかったですね。松山以外は小学校のときに名前のない選手でしたから、中学校から頑張ってきた彼らの成長は素晴らしいと感じています」とコメントした。


 

準決勝の東山戦でチームを逆転勝利に導いた高取
 
東山の高橋は鋭い両ハンドドライブで単複で活躍
 
希望が丘は愛工大名電を追い詰めたが一歩及ばず

2位の野田学園は、準決勝で東山に1対2の劣勢から逆転。4番の高取とラストの遠藤がともにゲームオールの接戦を制して決勝進出を決めた。
3位の東山は、準決勝で高橋が単複で2点を挙げたが1歩及ばず決勝進出はならなかった。希望が丘は準決勝の愛工大名電戦で2対1とリードしたが、5番の原田がゲームオールの末に敗れ、惜しくも3位に終わった。


 

【女子学校対抗】 四天王寺が2年ぶりの王座奪還!

四天王寺が2年ぶりの王座奪還

安定した強さを見せた橋本が決勝点を挙げた
 
芝田は持ち前の闘志あふれるプレーでチームをけん引
 
決勝2番で三輪との激戦を制した石田

女子学校対抗では四天王寺が昨年初優勝を遂げた希望が丘を決勝で退け、2年ぶり14回目の優勝を果たした。
決勝はトップで芝田が中澤をストレートで破ると、平行して行われた2番では石田がカットの三輪を粘り強いカット攻略で破り、四天王寺が2対0とリード。ダブルスも橋本/塩見の四天王寺ペアが2対0斗リードするが、諦めなかった朝田/中澤が3ゲームを取り返して逆転勝ち。しかし、4番は橋本が朝田との促進ルールで行われたカット対決を制して四天王寺が王座を取り戻した。

四天王寺の村田監督は次のようにコメントした。「勝てないと思っていたのでビックリしています。準決勝の正智深谷戦ではオーダーもなかなかうまく行きませんでしたが、前半で三條、後半で芝田が頑張ってくれました。橋本が東京選手権大会でも優勝して安定していました。夏はまた部内での競争も激しくなるので、インターハイに向けて頑張ります」
 

希望が丘は2年連続の決勝進出
 
富田は強豪校を連覇して大躍進の3位
 
戦力をそろえた正智深谷だったが四天王寺に一歩及ばず
 

2位の希望が丘は前田・徳永という主戦力が卒業したにもかかわらず、粘り強いプレーの中澤を軸に、カットの朝田と三輪、留学生の趙甜甜という布陣で総力戦で決勝に進出を果たした。
3位には平、弓立、田口、牛嶋という全国大会でも上位を占めるタレントをそろえて初優勝を狙ったが、準決勝で四天王寺に逆転負けを喫して2年連続の決勝進出を逃した。富田は瀬山、坂廼辺を主力として、予選リーグでは横浜隼人、準々決勝では明徳義塾ら強豪校を破ってベスト4入りを果たした。

 

【男子シングルス・女子シングルス】

多田は変化サービスからのカウンター攻撃で優勝

田中が王子サービスからの展開で優勝

男子シングルスは多田浩嗣(大阪星光)が、サウスポーから繰り出す変化サービスからの攻撃で主導権を握り初優勝。
女子シングルスは田中理沙(天王寺)が、王子サービスからの連続攻撃を武器に初優勝を飾った。

 

 

詳しい記録は全国高体連卓球専門部ホームページに掲載されています。
全国高体連卓球専門部:http://www.koutairen-tt.net/

今大会の模様は卓球レポート5月号(4月20日発売)に掲載されます。

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