1. 卓球レポート Top
  2. 大会
  3. 国内大会
  4. その他の国内大会
  5. 第16回全国中学選抜大会 ~愛工大附属と中間東が優勝~

第16回全国中学選抜大会 ~愛工大附属と中間東が優勝~

第16回全国学選抜卓球大会が3月28~29日、所沢市民体育館(埼玉)で開催された。
男子は愛工大附属(愛知)が見事に3連覇を達成。女子は中間東(福岡)が初優勝を飾った。

 

愛工大附属が3連覇!!

エースの田中が速攻合戦を制した

橋本が得意のフォアハンドでV3を決めた

尾久八幡は田原を中心に粒ぞろいで2位に

 男子1位トーナメント決勝は、3連覇を狙う愛工大附属と初優勝を目指す尾久八幡(東京)が対戦した。トップは愛工大附属・田中、尾久八幡・田原というエース対決となった。両者ともバックハンドの高速プレーが持ち味とあって、見応え満点の速攻合戦が展開された。第1ゲームはカデット王者の田中が貫録を見せて快勝するが、第2ゲームは田原が中陣からバックドライブで盛り返して奪い返す。ここで田原が鼻血を出すアクシデントも、勢いを止めずに攻め込んで先に王手をかけた。ここで悪い流れを作りたくない田中は、第4ゲームをジュースで取り返す。最終ゲームも意地の攻防でジュースにもつれ込むが、最後は田中がしっかり戦って貴重な先取点を挙げた。
 同時進行の2番、愛工大附属の中村が尾久八幡・金田のカットを丁寧に攻略して2対0とリード。しかし、徐々に中村のドライブの距離感をつかんできた金田が第3ゲームをジュースで奪い返すと、ここからしっかり粘りきって逆転勝利。試合を振り出しに戻した。
 鍵となる3番ダブルスは、愛工大附属の1年生コンビ、堀川・新井がガッツを見せた。手数をかけた連係攻撃で尾久八幡の松本・尾中を押し切ってストレート勝ちを収め、愛工大附属が3連覇に王手をかけた。
 4番はともに長身選手の対決となった。フォアハンドで攻める愛工大附属・橋本、堅いバックハンドで揺さぶる尾久八幡・松下という展開で好ラリーが繰り広げられるが、橋本が第1ゲームをジュースで競り勝って力みが取れる。松下の左右の揺さぶりにもしっかり動いて両ハンドで対応し、要所で得意のフォアハンドを決めて3対0で快勝。
この結果、愛工大附属が3対1で尾久八幡を下し、史上2校目の3連覇を達成した。

なお、3位には、前回に続いて表彰台を確保した野田学園(山口)と、第2シードの青森山田を下した明徳義塾(高知)が入賞した。

■愛工大附属・真田監督のコメント
「いい準備ができていて、わたしも選手も"よしこれで行くぞ"という気持ちが、大会前にできました。選手たちがやるべきことをやってくれたと思います。
外から見れば上級生の強い選手が抜け、苦しくなるという状況だったと思います。しかし、選手もわたしも結果は求めず、やるべきことをやってきました。勝ちたい、負けたくないと思うとマイナスに入り込むので、常にやるべきことをやる。それだけでした。
(一番のポイントとなった)野田学園とは新チームでは初めての対戦でしたが、これまでも簡単に行く試合はありませんでした。今回も最後の一本までもつれ込むと思って、名古屋を出ました。
日頃からメンタルの先生に言われているのは、最後まで自分のやれることをやるということです。それはすなわち攻めること。リードしていても負けていても最後の一本まで攻めることです。中学生だけでなく、高校生も大学生も一本も、最後はメンタルが良い状態でなければ戦えないと思います。
選手の目標や夢は中学での優勝ではなく、日本代表になって世界に行きたいと思っています。、自分の夢に向かって、名古屋の練習場で何ができるかということを考えています」

 

 

中間東が九州勢の女子として初の栄冠

絶対エースの早田は全試合ストレート勝ち

永道がラストで攻めきって栄冠を手に

2位の鯖江中央は青木を軸に健闘


 女子1位トーナメントは、ともに初優勝を狙うチームが決勝に進出。全中王者の早田を擁する中間東(福岡)と、平成25年度カデット13歳以下優勝の青木がエースの鯖江中央(福井)が対戦。
 国際舞台で活躍する早田を前半に置く中間東に対して、鯖江中央は後半勝負のオーダーを組んだ。ポイントゲッターの青木と吉田を4番と5番に置いて、ダブルスをカットの中島ととシェーク異質型の山本という変則コンビに変更して挑んだ。
 前半の2試合を中間東の藤森と早田があっさり片付けて、2対0でダブルスへ。ここで鯖江中央の中島・山本がベンチの采配に答え、江口・田中との粘り合いをゲームオールで振り切って、後半戦にタスキをつなげた。
 すると、4番は鯖江中央の青木が目の覚めるようなバックハンドの速攻で中間東・近藤を圧倒して、勝負はラストにもつれ込んだ。
 5番で対戦した二人、中間東・永道は準々決勝の玖珂(山口)戦のラストで勝利を挙げ、鯖江中央の吉田は準々決勝と準決勝で2試合続けて5番でチームを勝利に導いた。勝負強さを持つ両者の対戦は第1ゲームがヤマだった。バックハンドのツブ高変化とフォアハンドの連打で戦う吉田に対して、永道は打球点の高いバックハンドドライブを左右に打ち分けて、11対8で競り勝った。これで永道が試合の流れを支配して、続く2ゲームとも競り勝ち、ストレートで吉田を下した。
 これで、中間東が3対2で鯖江中央に競り勝って、九州勢として初めて中学選抜を制した。

なお、3位には前回王者の明徳義塾(高知)と、前々回優勝の武蔵野(東京)という強豪チームが入賞した。

■中間東・石田アドバイザーのコメント
「すごくびっくりしました。大変うれしいです。優勝できるメンバーだとは思っていなかったので、みんな良くやってくれたと思います。
(ヤマ場と見られた)昇陽戦をどうやって勝つか、寝られないぐらいオーダーを考えました。また、決勝も普通にオーダーを組まれたら負けている試合でしたので、相手がどのように考えたのか、やはり早田の存在が大きかったのでしょう。
早田は海外遠征から帰ってきて4日くらい時間がありましたので、チームワークを確認したり、休養したりできました。ドイツオープンでの成績が良かったので、表情も良く疲れもなかったようです。
早田と永道の2点は計算できたのですが、それ以外をどのようにやるか、相手の組み合わせや得手不得手を考えるのが大変でした。また、青森から藤森が来てくれて、今回活躍してくれてました。彼女の得点も大きかったですね」

 大会記録は日本卓球協会に掲載されています。
 公益財団法人 日本卓球協会:http://www.jtta.or.jp

 今大会の模様は卓球レポート5月号(4月20日発売)に掲載します。

\この記事をシェアする/

Rankingランキング

■大会の人気記事

NEW ARTICLE新着記事

■大会の新着記事