平成27年6月10~14日に広島市東区スポーツセンター(広島)で平成27年度前期日本リーグが開催され、男子1部は愛知工業大学、女子1部は日本生命が優勝を果たした。
【男子1部】優勝 愛知工業大学
男子1部は愛知工業大学が混戦を制して、日本リーグを初制覇した。最終成績では勝敗で並んだ協和発酵キリンを得失点差で上回った。
世界卓球2015蘇州日本代表の吉村真晴はサービス、レシーブ、ドライブといずれの技術でも他の選手を圧倒するようなプレーでシングルス全勝。主将であり、エースとしての役割をしっかりと果たした。
同じく世界卓球2015蘇州に出場した吉田は単複に出場するなど、主軸として、チームを引っ張った。
また、吉村真晴の弟であり、今年からチームに加わった吉村和弘は協和発酵キリン戦で上田、シチズン戦で神を破るなど、5戦全勝とルーキーながらチームの優勝に大きく貢献した。
30年以上にわたって開催されている日本リーグで、学生チームが優勝するのは史上初のこと。この快挙に鬼頭明監督は「歴史ある日本リーグで優勝できてうれしいです。新たに1年生も加わり、力のあるメンバーがそろっていますが、今よりもさらにチームとして成長できると思っています。今大会でも東京アートに敗れた試合など、課題が見つかったので来月のインカレ(全日本大学総合選手権大会)に向けて気を引き締め直したいです」と優勝にうれしさを見せながらも、来月に迫った大学日本一の座をかけた戦いを見据えた。
なお、2位には協和発酵キリン、3位には東京アート、4位にはシチズンが入賞した。
【女子1部】優勝 日本生命
女子1部は日本生命が苦しい戦いを勝ち抜き、見事に2期連続優勝を果たした。7試合のうち4試合が5番までもつれたが、そのいずれも勝利して、頂点をつかんだ。
勝利すれば優勝が決まる最終戦の日立化成戦は0対2と厳しい状況に立たされたが、3番で前田/森のルーキーペアが気迫全開のプレーで中村/市川を破り、チームに勢いをもたらした。続く4番の石垣は多彩なカット技術、精度の高いドライブ攻撃で馬克を破り、勝敗を五分に戻した。
2対2で迎えた5番は各ゲームともジュースに及ぶ接戦となったが、田代がカット主戦型の北岡に対して、粘り強いカット打ちと好機を物にする勝負強さで、手に汗握る展開を制した。
村上恭和監督は薄氷をふむ試合が続きながらも全勝優勝を決めたチームについて、「一つ一つの試合で苦しみましたが、優勝できてよかったです。最終戦の0対2で迎えたダブルスでは前田、森の新人2人が重圧のかかる場面でがんばってくれました。また、5番の田代は持てる力を発揮してカットを打ち破ってくれました。新たに選手が加わり、チーム編成が変わった中で優勝できてうれしいです」と今年1つ目のタイトル獲得を喜んだ。
なお、2位には1敗のサンリツ、3位には中国電力、4位には日立化成が入賞した。
男子2部は信号器材が優勝。2位のJOCエリートアカデミーと勝敗で並んだが、得失点差の結果、1部昇格を果たした。
女子2部は最高殊勲選手賞の松本、馬文婷らの活躍があり、広島日野自動車が地元で優勝を決めた。2位には豊田自動織機が入賞した。
大会の記録は日本卓球リーグのホームページに掲載されています。
日本卓球リーグ実業団連盟:http://www.jttl.gr.jp/
今大会の模様は卓球レポート8月号(7/20発売)に掲載されます。