世界卓球2016クアラルンプールでは、全日本チャンピオンの座に2度輝き、日本代表としても活躍した梅村礼がその鋭い目で見た世界卓球を語る。ここでは日本男子の予選3戦目となるポーランド戦について話を聞いた。
1番の大島は自分で自分を盛り上げて調子を上げてきていますね。試合展開も試合内容も1試合1試合よくなってきている感じはします。ディヤスは強烈なバックハンドの一発を持っている選手でしたが、自分から先手を取って攻めることができましたし、ラリーになっても打ち負けることは少なくていい試合内容だったと思います。今大会の大島選手にはチームの盛り上げ役という役割もあるのではないかと思います。
水谷は貫禄勝ちでした。余裕を持って、様子を見ながら調子を上げていくことができたと思います。本当に安心してみていられる試合でした。相手のザトウカがかわいそうになるくらいでしたが、それくらいの実力差はあったと思います。
3番の丹羽は苦戦しました。3ゲーム目くらいからは積極的に回り込み始めて丹羽らしいプレーも徐々に出始めては来ていますが、イージーなレシーブミスや4球目ミスが出るなど、まだ波に乗り切れていないという風に見受けられます。シンガポール戦の後のコメントで「予想していなかった選手が出てきた」と話していたようですが、団体戦ではいろいろなことが起きます。オーダーによって、当たると思っていた選手と当たらなかったり、出ないと思っていた選手が出てきたりとそういうことはあり得ます。情報がない中で対応していくことは大変だと思いますが、そういう中でもしっかり自分の調子を上げていくというのも選手としては大事なことです。チームとしても情報がないという理由で負けるわけにはいきませんし、そういう中でみんなで勝ちにいくという姿勢が重要です。明後日にはポルトガル戦も控えていますし、丹羽はもう2つくらいギアを上げていかなければならないでしょう。
ランキング的には格下のチームとの対戦が続きましたが、受けて立ってしまうと調子を上げていきにくいので、明日からまた気持ちを切り替えて頑張ってほしいですね。また、日本の女子チームは先輩が後輩をリードして、試合をしやすい環境、勝ちやすい雰囲気をうまくつくれていると思います。そうしたところにも団体戦の戦い方のヒントがあるかもしれません。
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今大会の模様は卓球レポート4月号(3月20日発売)に掲載
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世界卓球2016クアラルンプール/公式サイト(英語):http://www.perfectwttc2016.com.my/
国際卓球連盟(ITTF)世界卓球2016クアラルンプール(英語):
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