<男子シングルス決勝>
樊振東(中国)9,5,-9,7,8 許昕(中国)
準決勝で世界王者の馬龍(中国)を破った許昕。昨年に続いて決勝進出を果たし、連覇を狙う。一方の樊振東は張継科に0対2から逆転勝利を収めて決勝へと勝ち進んだ。両者は昨年のジャパンオープンの準決勝で対戦しており、そのときは4対3で許昕が勝利を収めている。過去の対戦成績では樊振東が6勝5敗とわずかにリードしているが、両者の戦いはいずれも接戦となることが多い。
壮絶な戦いが予想された2人による一戦は、第1ゲームから許昕が樊振東のループドライブをカウンタードライブで返して得点するなど、ハイレベルなラリーが展開される。最後まで点差が離れないっきっ抗したゲームとなったが、樊振東が許昕のミドル、バックをうまく突いて11-9でゲームを先取した。
第2ゲームは樊振東がバックロングのサービスを織り交ぜて許昕を揺さぶり得点を重ねた。許昕は中盤まで競り合うがミスが目立ち、5-11でゲームを連取される格好となった。
2ゲームを奪われた許昕。第3ゲームもバック側を突かれて苦しい場面が見られたが、樊振東のストップレシーブに対してリスクを背負ったフォアハンドフリックの強打で得点を挙げた。9-9からのラリーではストップに対して2本続けてフリックで得点し、11-9で第3ゲームを奪い返した。
第4ゲームは許昕のフリックを警戒した樊振東がチキータレシーブで対応する場面が見られたが、これに対して許昕は相手の狙いを見透かしたようにカウンタードライブを決める。中盤まで許昕が良い展開でゲームを進め、流れが許昕に傾くと思われたが、樊振東は長いサービスから打撃戦に持ち込み、許昕のバック側を突くプレーで得点。5-5から4連続得点で許昕を突き放し、このゲームを11-7で奪う。
王手をかけた樊振東はラリー戦で打ち勝つなど、第5ゲームもペースを握り、11-8で勝利。昨年の覇者、許昕を4対1で破り王座をつかんだ。敗れた許昕は連覇を狙ったが、一歩及ばず。樊振東の巧みなラリー展開を崩すことができなかった。
今大会の模様は卓球レポート8月号(7月20日発売)に掲載
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