第35回全日本クラブ選手権大会が7月15~18日にエディオンアリーナ大阪(大阪)で開催され、全国から集まった選手たちが頂点をかけて熱い戦いを繰り広げた。
【男子一般の部1部】
男子一般の部1部はTTC浦和・土合B(埼玉)が5年ぶりの優勝を飾った。胡、西沢を中心とした戦いで勝ち上がったが、決勝では胡がシングルスで敗れ、西沢と胡のダブルスも逆転負けを喫するなど、厳しい状況に追いつめられた。しかし、2対2で迎えた5番で太田が0対2の劣勢から劇的な逆転勝利を挙げ、チームに栄冠をもたらした。2位の流山アストロズ(千葉)は準々決勝で昨年の覇者、T.O.M&卓球三昧(東京)に0対2から逆転勝利するなど、チーム一丸となったプレーが光った。ベスト4にはMD相模(神奈川)とリトルキングスAが昨年に続いて入賞。ともに苦しい試合を乗り越えて4強入りを果たした。
【男子一般の部2部】
男子一般の部2部は昨年ベスト4のGOURND ZERO(東京)が悲願の初優勝を飾った。決勝のウエダTTC(兵庫)との一戦は要のダブルスが敗れるなど、1対2とリードをされる展開から逆転勝利。最後は5番の岸川がキレのある動きで決勝点を挙げ、うれしい初優勝を果たした。2位のウエダTTCは優勝に王手をかけたが、あと1点を奪うことができず、惜しくも栄冠を逃した。ベスト4には初の4強入りとなったT&Tクラブ(東京)と昨年に続く準決勝進出を果たしたみつのきTTC(愛知)が入賞した。
【男子50代の部】
男子50代は東京KING KONGが連覇を達成。エースの東海はバックハンドドライブを軸にしたプレーで単複で勝ち星を重ね、チームをけん引した。2位の福卓会(福島)は気迫のプレーが光り決勝進出。決勝でも加藤が1点を奪うなど、東京KING KONGに一矢報いた。ベスト4にはゼフィルス大河原(宮城)と龍卓会(兵庫)が入賞。ゼフィルス大河原は日産追浜(神奈川)、龍卓会(兵庫)は九十九(東京)と、ともに昨年ベスト4のチームを破って4強入り。
【男子60代の部】
男子60代の部は清友クラブが地元大阪で4連覇を達成。決勝では勝/政本のダブルスがゲームオール9本で勝利するなど、勝負どころで強さを発揮して卓精会(東京)を破った。2位の卓精会は単複に出場した金本が鋭い強打でチームを引っ張った。ベスト4には接戦を勝ち上がったPING-PONG矢掛(岡山)と70代の選手を中心としながらも、巧みなプレーで準決勝進出を果たした代々木クラブ(東京)が入賞した。
【男子小中学生の部】
男子小中学生の部はフェニックス卓球クラブAがミナミラボとの福井県勢同士の戦いを制して栄冠を手にした。決勝は0対2と劣勢に立たされながらもダブルスを制して勢いに乗ると、4番、5番を連取して逆転優勝を果たした。ミナミラボは前半でリードを広げたが、昨年のリベンジには至らなかった。ベスト4には優勝したフェニックス卓球クラブAと接戦を繰り広げたねや卓球クラブA(岡山)とチームが団結し、一体感あふれるプレーを見せた川嶋ジュニア(大阪)が入賞した。
【女子一般の部1部】
女子一般の部1部は東京勢がベスト4を独占する中で、2連覇中のMILFLUR(東京)が3連覇を飾った。MILFLURは準々決勝、準決勝といずれも5番まで及ぶ苦しい戦いになったが、総合力の高さで接戦を切り抜けて決勝に進出。決勝は前半で梶本、亀崎が得点して王手をかけると、梶本と森田のダブルスが激しいラリー戦を制して3対0で勝利を収めた。2位にはROSEが入賞。単複に出場した福永、藤森を中心に強敵を連破して、決勝進出を果たした。ベスト4にはMILFLURにあと一歩と迫ったLili(東京)とROSEと激闘を繰り広げた九十九(東京)が入賞した。
【女子一般の部2部】
女子一般の部2部は小浜クラブ(兵庫)が初優勝。左シェーク攻撃型の植村、粒高ラバーを駆使したプレーが光った木村吏沙ら、さまざまな戦型の選手がそろい混戦のトーナメントを勝ち上がった。2位にはペン表速攻型の渡辺らを中心に勝ち上がった亀田クラブ(新潟)が入賞。準決勝では地元大阪の長吉卓球センターを破って決勝へと駒を進めた。ベスト4には決勝トーナメントで激闘の連続をくぐり抜けたSanity(新潟)と、全日本マスターズのサーティの部で4度の優勝を誇る安部を擁した長吉卓球センター(大阪)が入賞した。
【女子50代の部】
女子50代の部は3連覇中のCOLOR(神奈川)が坂本らを軸に、トーナメントを勝ち上がった。決勝では千代田クラブ(東京)に1点を奪われたものの、層の厚さを見せて3対1で勝利。4連覇を達成した。2位の千代田クラブは第2シードのみらくる(大阪)を準決勝で破ると、決勝でもCOLORと好試合を繰り広げた。ベスト4には地元大阪のウィズサニーとみらくるがそろって入賞した。
【女子60代の部】
女子60代の部は千代田クラブ(東京)が昨年に続く連覇を飾った。準決勝、決勝はいずれも3対2と厳しい戦いが続いたが、エースの髙木和を軸に各選手が力を発揮し、栄冠を手にした。2位には準決勝であすか(兵庫)との同県対決を制した甲子園クラブ(兵庫)が入った。決勝でも千代田クラブを苦しめたが、優勝には届かなかった。ベスト4には千代田クラブと好試合を繰り広げた四季髙の原クラブ(奈良)と、準々決勝で昨年2位の武蔵野クラブ(東京)を破ったあすかが入賞した。
【女子小中学生の部】
女子小中学生の部はフェニックス卓球クラブA(福井)が男子とのアベック優勝を果たした。最大の山場となった準決勝の玖珂SCJr.A(山口)との一戦は5番まで及ぶ激戦となったが、直江蓮が最後を締めて勝利。決勝ではピンポンカベ(広島)をストレートで破り、連覇を達成した。ピンポンカベは小学生のみのメンバー構成だったが、山﨑、仁井田を軸に勝ち上がり、決勝進出を果たした。3位にはチームワークの良さが光った玖珂SCJr.A、玖珂SCJr.B(ともに山口)が入賞した。
今大会の模様は卓球レポート9月号(8/20発売)に掲載されます。