大会最終日は男女シングルスの3回戦(ベスト16決定戦)~決勝が行われた。男子シングルスでは、1年生の張本智和(稲付)が昨年の覇者・宇田幸矢(稲付)との同士打ちを制して、頂点に立った。
準々決勝の戸上戦は追いつめられながらも逆転勝利を収めた
■男子シングルス決勝
張本智和(稲付) 11、7、9 宇田幸矢(稲付)
男子シングルスは国内外の大会で活躍し、大きな注目を集める張本が1年生で全中のタイトルを獲得した。張本は初戦から相手の思い切りの良い攻撃に苦しみながらも、順当に勝ち進んだ。準々決勝の戸上隼輔(野田学園)との一戦は、マッチポイントを握られる場面もあったが、「最後まで自分を信じてプレーできました」と、底知れぬ精神力で今大会最大のピンチを切り抜けた。
迎えた決勝は同士打ちとなったが、宇田の回転量の多いドライブ攻撃にしっかりと対応して3対0で勝利。試合後の優勝インタビューでは「苦しい試合ばかりでしたが優勝できてほっとしています」と、重圧がかかる中、苦境を乗り越えての優勝に安堵の表情を浮かべた。
宇田は昨年に続く連覇とはならなかったが、強烈な両ハンドドライブを武器に2位入賞。準決勝の横谷戦(愛工大附属)はゲームオールまでもつれたが、畳み掛けるような両ハンド攻撃で勝利を収めた。
■張本智和優勝のコメント
「苦しい試合ばかりでしたが、優勝できてほっとしています。準々決勝は出足は良かったのですが、2ゲーム目の9-8でサービスをチキータされたところからおかしくなりました。マッチポイントを握られて『終わったな』と思いましたが、絶対にミスをしないという気持ちで、最後まで自分を信じてプレーをできたのが良かったです。決勝の宇田選手とは普段あまり練習をしていませんでしたが、今大会最後の試合だから思い切っていこうと決めていました。チキータをうまく処理できたことが一番良かったと思います。全中は、観客席の応援がすごいと感じましたが、その雰囲気に飲まれずにプレーできてよかったです」
ベスト4には横谷と曽根(愛工大附属)が入賞。横谷は昨年のベスト8からワンランクアップ。準々決勝では堀川(愛工大附属)との同士打ちを制し、準決勝でも宇田に迫るプレーを見せた。曽根は両ハンドドライブのバランスが良く、柏(稲付)、阿部(中間東)らを破って初の上位入賞を果たした。
試合の詳細な記録は下記サイトをご覧ください。
第47回全中 卓球:http://47thzenchutt2016.com
今大会の模様は卓球レポート10月号(9/20発売)に掲載予定です。