女子シングルス決勝は前回チャンピオンの丁寧(中国)が後輩の朱雨玲(中国)の挑戦を退けて見事、連覇を達成した。
<女子シングルス決勝>
丁寧(中国) 4,-9,-4,10,6,7 朱雨玲(中国)
女王・丁寧と次代のエースとして期待される朱雨玲の一戦は、丁寧がゲームを先制。朱雨玲の甘いサービスを強打するなど、スタートから厳しいプレーを見せて第1ゲームを11-4で先制した。
第2ゲームは出足から朱雨玲がリード。中陣でラリーを打ち合う印象があった朱雨玲だが、この試合では前陣で張り付いて丁寧のピッチの速いボールに対応。丁寧の返球がわずかに甘くなったときにはすかさず回り込んでフォアハンドドライブを決めるなど、6-2とリードを広げた。しかし、丁寧もだまっていない。しゃがみこみサービスから相手のレシーブミスを誘うなど、朱雨玲を揺さぶって7連続得点で逆転。丁寧にリードを許した朱雨玲だが、ラリーで丁寧のミドルを突いてミスを誘うなど、7-9とリーされたところから4連続得点で逆転。1ゲームを返した。
続く第3ゲームはスタートから朱雨玲が5連続得点でリード。前陣での高速ラリーを制すなど、女王を相手に一歩も引かないプレーでリードを広げた。正確なプレーを見せる朱雨玲に対して丁寧は緩急をつけたドライブで揺さぶるが、丁寧の揺さぶりにもきっちりと対応した朱雨玲が11-4でゲームを連取した。
連覇達成に向けて雲行きが怪しくなってきた丁寧は第4ゲームもリードを許し、9-10と先にゲームポイントを握られた。しかし、続くラリーで後陣に下げられたところから粘り強くしのいで朱雨玲のミスを誘って同点に追いつく。しゃがみ込みサービスからの3球目攻撃で11-10とすると、最後はバック対バックの展開を制してゲームカウントを2対2にした。
試合の勝敗を左右する大事なゲームを制した丁寧。続く第5ゲームは序盤からサービス・レシーブでチャンスをつくる。一方の朱雨玲はチャンスボールをミスする場面が見られるなど、ほころびが出始めて失点が続いた。朱雨玲のほころびを見逃さない丁寧は着実に得点を重ねて11-6でゲームを奪う。
第6ゲームは丁寧が2-0とリードしたところで朱雨玲がタイムアウト。気持ちを立て直そうとするが、丁寧がしゃがみ込みサービスから3球目攻撃を決めるなどリードをキープする。朱雨玲も前陣での連打で迫り、食らいついたが及ばず、前回王者・丁寧が見事に連覇を達成した。前回王者として臨み、プレッシャーがある中で、後輩の朱雨玲の果敢な攻めに苦しめられたものの、勝負の分かれ目となった第4ゲームを制したことで流れをつかんだ丁寧。劣勢に立たされても動じずに立て直すチャンピオンにふさわしいプレーで再び世界の頂点に輝いた。
今大会の模様は卓球レポート7月号(6月20日発売)に掲載
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世界卓球2017デュッセルドルフ/公式サイト(英語):http://www.wttc2017.com/en.html
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