吉村はワン(カナダ)と対戦。序盤から声を出して気合いの入ったプレーを見せた吉村。第2ゲームはジュースにもつれたが、勝負どことでフォアハンドドライブをきっちり決めるなど、試合巧者ぶりを発揮。2ゲームを奪われたものの要所を締めて本戦出場を決めた。
吉田、上田はそれぞれ日本選手との同士打ちを制して決勝トーナメント進出を決めた。吉田は田添(専修大)に4対1で勝利。各ゲームともに接戦となったが、厳しいプレーで田添を上回った。上田はチームメートである平野(協和発酵キリン)と対戦。互いに手の内を知っているということもあり、好ラリーが何度も見られたが、先輩の上田が打撃戦を制して勝ち進んだ。
張本は中国の梁靖崑と対戦。梁靖崑は先日の世界卓球2017デュッセルドルフの代表選考会で樊振東、許昕(中国)に勝利するなど、期待の若手として注目を集める選手だ。注目のカードとなった一戦は序盤から梁靖崑が大きくリードした。張本は得意のバックハンドを軸にラリーを組み立てるが、梁靖崑の正確なバックハンドの前にミスが目立つ。第1ゲームを2-11で落とした。
続く第2ゲームは序盤で4連続失点したものの徐々にタイミングが合いだして、ジュースまで持ち込んだ。ここから一気に逆転したいところだが、梁靖崑の手堅いプレーを崩せず11-13でゲームを落とした。
ばん回したい張本は第3ゲームを奪取。第2ゲームに続いてジュースにもつれたが、長いサービスからラリー戦で打ち勝つなど、タイミングが合いだして1ゲームを取り返した。
流れを引き寄せたい張本だったが、第4ゲームは梁靖崑のフォアサイドへの揺さぶりにミスが増えてリードを許す。2-6とリードしたところから5-6まで追いつくが、その後は梁靖崑の正確な両ハンドの前にミスが出て6-11でゲームを落とす。後がなくなった張本は第5ゲームも梁靖崑に迫るが一歩及ばず、中国選手の前に本戦出場とはならなかった。
<男子シングルス予選トーナメント3回戦(日本選手関係)>
龍崎東寅(明治大) 6,8,10,4 江宏傑(中華台北)
吉田雅己(協和発酵キリン) 8,-7,9,9,10 田添健汰(専修大)
吉村和弘(愛知工業大) 13,10,7,-10,-1,9 ニュイティンク(ベルギー)
上田仁(協和発酵キリン) 8,-5,5,12,-5,7 平野友樹(協和発酵キリン)
吉村真晴(名古屋ダイハツ) 7,13,-9,5,-7,7 ワン(カナダ)
梁靖崑(中国) 2,11,-14,6,8 張本智和(JOCエリートアカデミー)
林鐘勳(韓国) 8,-5,8,7,9 村松雄斗(東京アート)
バルザー(ドイツ) 9,9,9,-5,6 森薗政崇(明治大)
今大会の模様は卓球レポート8月号(7月20日発売)に掲載
公益財団法人日本卓球協会:http://www.jtta.or.jp
ライオン卓球ジャパンオープン荻村杯2017:http://japantabletennis.com/japanopen2017/
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