スーパーシードの大物選手たちが続々とシングルスに登場した大会4日目。その中から、松平健太(木下グループ)の超絶ストップをピックアップしよう。
右ひざを曲げて打球時の衝撃を和らげ、タッチに柔らかさを出す
男子日本代表を束ねる倉嶋監督をして、「どんな回転でもゼロにして短く止めてしまう世界随一のストップの名手」と言わしめる松平。あらゆるサービスを短く返すストップは、松平がレシーブから主導権を握るための大きな武器だ。ここでは、松平が横回転系サービスに対してフォアハンドでストップした連続写真を掲載したい(写真1~6)。
台上処理するときの基本通り、右足を踏み込んでひじにゆとりをつくり、打球面を開いてボールに近づいた松平は(写真3)、ラケットの先を小さく前に動かすようにスイングしてストップしている(写真4~5)。注目してほしいのは、右ひざを曲げて打球している点だ(写真5~6)。このように、右ひざをしっかり曲げると、ひざがクッションの役割を果たして打球時の衝撃が弱まるため、柔らかいタッチ(力加減)が出しやすくなる。
ストップは感覚が物を言う繊細な技術なので、「松平の動作を真似すればできる」という単純なものではない。しかし、だからといって松平とかけ離れた動作でストップしようとしても習得はおぼつかない。ストップをもっと磨きたいと考えている選手は、まず、松平の腕の動きやひざの角度などを参考にして練習に取り組んでほしい。そうして、動作の基礎をしっかりつくった上で、いろいろな回転のボールに対するストップに挑戦すれば、打球を短くコントロールするタッチが身に付きやすいだろう。
詳しい情報は日本卓球協会ホームページに掲載されています。
日本卓球協会:http:/www.jtta.or.jp
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