男子シングルス5回戦では張本智和(JOCエリートアカデミー)、岸川聖也(ファースト)らがベスト16入りを果たした。一方、優勝経験者の吉村真晴(名古屋ダイハツ)は大島祐哉(木下グループ)、丹羽孝希(スヴェンソン)は吉田雅己(協和発酵キリン)に敗れて5回戦敗退となった
張本は緒方遼太郎(早稲田大)と対戦。2年前の全日本ではジュニア男子の準決勝で対戦し、そのときは緒方に敗れたが、今回の対戦では張本がリベンジを果たした。序盤は互いに方が見られ1ゲームずつを取り合う展開となったが、第3ゲームを11-9で張本が奪うと、第4ゲーム以降は張本がゲームをリード。ピッチの速さで緒方を押し込んで勝利を手にした。敗れた緒方は「全日本だからか、相手も緊張していてお互いに良いプレーができていなかったのですが、最後になって相手が良いプレーが出るようになってきました。以前よりもパワーがついて、後ろに下がっても強いボールが打てるようになっていると感じました。」と振り返った。
岸川は軽部と対戦。仙台育英時代のチームメートであり、互いの手の内を知っている2人による一戦はハイレベルなラリーが展開される。厳しい台上プレーから先に攻めてもカウンタードライブで逆襲をするなど、見応えのあるラリー戦が繰り広げられたが、最後は岸川がフルゲームの末に勝利。キレのあるプレーで見事、ベスト16入りを決めた。敗れた軽部は「高校の先輩であり、数年前のランク決定でも当たって負けていました。本番で勝ったことがないので、勝ちたいという思いが強かったです。3ゲーム目のジュースをとってそこから連取できましたが、そのときはバック対バックの長いラリーで緩急をつけたりコースを突いたりして崩すことができていましたが、7ゲーム目になるとやることがなくなって、岸川さんのほうが技術の引き出しが多かったと感じました」と語った。
吉村は大島祐哉(木下グループ)と対戦。練習をすることが多い2人。この試合では迫力のある打撃戦が繰り広げられ、ゲームを奪いあう展開となったが、フォアハンドで動き切った大島が4対2で勝利。吉村はゲームカウント2対2で迎えた第5ゲームのジュースを取りきれなかったことが響いた。
丹羽は吉田と対戦。第1ゲームから接戦となったが、勝負どころで吉田が厳しい攻めを見せて貴重な先制点を挙げると、1-1で迎えた第3、第4ゲームも吉田がジュースの末にゲームを連取。丹羽はここから巻き返しを狙うも追い上ることはできず、5回戦敗退となった。試合後、丹羽は「全日本はやはり緊張感があり、固くなってフォアハンドの振りが遅くなってしまった。ほとんどのゲームがジュースで取られて、4ゲーム目から気持ちも落ち込んでしまった。残念です」と語った。
チャンピオン経験者でも勝ち進むことが難しい全日本。男子シングルス6回戦はこのあと、15時50分から行われるが、その戦いも見逃せないものになるだろう。
<男子シングルス5回戦>
岸川聖也(ファースト) 4-3 軽部隆介(シチズン時計)
森薗政崇(明治大) 4-0 坪井勇磨(筑波大)
吉田雅己(協和発酵キリン) 4-1 丹羽孝希(スヴェンソン)
渡辺裕介(明治大) 4-1 山本勝也(リコー)
上村慶哉(早稲田大) 4-2 上田仁(協和発酵キリン)
大島祐哉(木下グループ) 4-2 吉村真晴(名古屋ダイハツ)
張本智和(JOCエリートアカデミー) 4-1 緒方遼太郎(早稲田大)
定松祐輔(中央大) 4-0 徳永大輝(鹿児島相互信用金庫)
詳しい情報は日本卓球協会ホームページに掲載されています。
日本卓球協会:http:/www.jtta.or.jp
全日本卓球(特設サイト):http://www.japantabletennis.com/zennihon2018
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全日本選手権大会の特集は卓球レポート3月号(2月20日発売号)に掲載します。